2019年6月28日、経営再建を進めている千代田化工建設は、横浜市の本社で株主総会を開催し、再建の要となる重要な議案が株主によって承認されました。特に注目されたのは、三菱商事と三菱UFJ銀行からの総額1,800億円規模に及ぶ資金調達の件です。この大規模な支援によって、2019年3月期に陥った債務超過(会社の負債が資産を上回っている状態)の解消が図られる見通しとなりました。
総会の冒頭、山東理二社長は「期中2度も下方修正を繰り返し、株主の皆様に大変ご迷惑をおかけしました」と深々と陳謝され、2019年3月期に巨額の最終赤字を計上し、救済措置を受け入れるに至った経緯を詳細に説明されました。本総会では、三菱商事が引き受ける第三者割当増資(特定の第三者に新株を発行して資金を調達する方法)の実施など、再建に向けた全議案が賛成多数で可決されています。
巨額赤字の背景には、アメリカ合衆国やインドネシアでのプラント建設(大規模な工場や生産設備を建設すること)プロジェクトにおいて、工期遅延によるコストの膨張があったとされています。その結果、千代田化工建設は2019年3月期に2,149億円という甚大な最終赤字を記録してしまいました。期中に業績予想を2度も下方修正したことに対し、総会に出席した80代の男性株主からは、「現場の状況を把握しきれていない経営体制こそが問題ではないか」といった厳しい意見も飛び出しました。
SNS上でも、この再建策と巨額赤字の原因については大きな反響を呼んでいます。「1,800億円の資金調達はさすがに大きい。これで持ち直してほしい」「老舗企業だけに、リスク管理の甘さが致命傷になったのは残念だ」「商社と銀行がタッグを組んで立て直すのは、日本企業らしい展開だ」といった賛否両論のコメントが寄せられ、同社の今後の動向に高い関心が集まっている様子が伺えます。
再建の鍵を握るのは、新たな経営体制でしょう。今回の承認によって、三菱商事から大河一司氏が会長兼CEO(最高経営責任者)として迎え入れられることになりました。これに伴い、山東社長はCEOの職を離れ、COO(最高執行責任者)に降格されるなど、経営のトップ層が入れ替わる形となりました。長年、日本の産業を支えてきたエンジニアリング企業である千代田化工建設が、この厳しい状況を乗り越え、再び世界で活躍できる企業へと再生することを、私も強く期待しています。
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