老舗が伝える感動の甘さ!長野・松本の伝統「米あめ」作り体験工房が7月6日オープン

長野県松本市の老舗あめ店「山屋御飴(やまやのおあめ)所」は、日本の伝統的なあめ作りを体験できる工房を2019年7月6日にオープンいたします。JR松本駅から北へ徒歩わずか7分という好立地にあるこの工房は、店舗前の住宅を改装して開設されました。松本を訪れる観光客の方々に、この地の奥深い食文化を伝えるべく、2019年6月18日には、地元の宿泊施設のオーナーやスタッフを招いた事前体験会が実施されました。

体験会では、まず作業台に山屋御飴所が誇る伝統の「米あめ」と、鮮やかな青色と赤色に着色されたあめの塊が用意されました。「米あめ」とは、コメと麦芽(ばくが)という自然素材だけで作られる、コメ本来の優しい甘みが特徴のあめです。参加者は太田喜久代表の説明をビデオで確認した後、実際に米あめを細い棒状に伸ばす作業に挑戦しました。さらに、同じように伸ばした青と赤のあめを米あめに付け、水を含んだ布でこすりながら引き延ばしていくという工程が続きます。この作業は見た目以上に難しく、参加者からは「早く伸ばさないと、あめが固まってしまう」といった、伝統の技の難しさを実感する声が上がっていました。

この細い棒状になったあめは、「球断機(きゅうだんき)」と呼ばれる専門の道具にセットされます。上から蓋を回すように押し込むと、色鮮やかな青とピンクが組み合わさった美しいあめ玉に仕上がります。太田代表は、このあめ玉を「手まりのようなイメージにした」と説明しています。体験した宿泊施設のスタッフは、その風味に驚きの声をあげ、「淡泊な味を想像していたが、まるでミルクが入っているみたいだ」と感動の様子でした。米あめが持つ、コメ本来の自然で奥深い甘さが、体験者の予想を上回る豊かな味わいを提供していることが分かります。

松本において「あめ」は、単なる菓子ではなく、歴史と文化を象徴する存在です。松本のあめ文化は、戦国時代にまで遡るとされており、あの有名な上杉謙信が武田信玄に塩を送った故事にちなんで「塩市」が開かれたことが始まりと伝えられています。この「塩市」が、やがて現在の新春行事として広く知られる「あめ市」へと変化していったとされています。明治時代には松本市内に20軒以上ものあめ店が存在したものの、現在はわずか3軒に減少している状況です。

私は、この松本における「米あめ」の文化は、現代の私たちが改めてその価値を見直すべき、貴重な財産だと感じています。自然の素材だけで作られる伝統のあめには、添加物に頼らない本質的な美味しさがあり、これは現代の健康志向にも通じるものです。太田代表は、現存する3軒のあめ店が連携する事業にも積極的に取り組み、「松本にあめ文化があり、かつては全国一だった歴史があることを、多くの人々に知ってほしい」と、この伝統を後世に伝えるための話題づくりに奔走しています。

この貴重な「米あめ」作り体験は、土曜日と日曜日の週末限定で開催され、午前と午後に2回ずつ実施される予定です。定員は1回につき6名までと少人数制のため、じっくりと職人の技に触れることができるでしょう。料金は2,160円で、完成したあめはその場で持ち帰り用に包装してくれるという嬉しいサービスもあります。体験を希望される方は、山屋御飴所のホームページから事前に予約が必要となりますのでご注意ください。お問い合わせは山屋御飴所(電話:0263-32-4848)までお願いいたします。

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