2019年4月1日~6月30日期の四国経済の最新動向を、四国財務局が2019年6月13日に発表した「法人企業景気予測調査」の結果から詳しく見ていきましょう。この調査は、四国4県に拠点を置く企業の皆様に、現在の景況感をお尋ねしたものです。企業の「肌感覚」を示す重要な指標である景況判断指数(BSI)は、全産業ベースでマイナス3.8となり、直前の1月1日~3月31日期と全く同じ数値にとどまる結果となりました。これは、景気の流れが全体として「横ばい」であったことを示しているのです。
景況判断指数(BSI)とは、自社の景況感が前の四半期と比べて「上昇した」と回答した企業の割合から、「下降した」と回答した企業の割合を差し引いた数値で、景気動向を敏感に捉える指標として活用されています。マイナス圏での横ばいという結果の背景には、製造業における景況感の悪化と、非製造業における改善という、二つの異なる流れが影響を及ぼし合っている構造があるようです。
まず、製造業に焦点を当ててみましょう。製造業のBSIはマイナス10.8と、1月1日~3月31日期から5.4ポイントも悪化しています。この背景にある大きな要因の一つが、**「物流費の増加」です。製品を輸送するためにかかるコスト、いわゆる物流費が上昇したことで、木材・木製品や繊維業界を中心に、企業の収益が圧迫され、景況感が冷え込んでしまったのです。さらに、中国経済の減速というグローバルな逆風も無視できません。家電やスマートフォン向けの電子部品、そして自動車用部品といった、中国と関連の深い製品の生産が落ち込んだ影響で、その他の製造業部門でも景況感の悪化が見受けられました。サプライチェーンがグローバル化している現代において、一地域の経済状況が地域経済にこれほどの影響を及ぼすという事実は、非常に重く受け止めるべきでしょう。
一方で、非製造業は明るい兆しを見せています。非製造業のBSIはプラス0.4と、1月1日~3月31日期から3.4ポイントの改善を達成し、わずかではありますがプラス圏に浮上しました。この改善の原動力となったのが、「大型連休(ゴールデンウィーク)の効果」**です。特に宿泊・飲食サービス業では、10連休となった大型連休期間中に国内外からの旅行者が増加し、売上を大きく伸ばしたことが景況感を大幅に押し上げる結果につながりました。サービス業の皆様の努力が、地域経済全体を支える形となったのは喜ばしいことだと思います。
SNS・インターネット上の反響と編集者の見解
この四国財務局の調査結果は、SNSでも様々な議論を呼んでいます。多くの声として聞かれるのは、「製造業にとっては物流費高騰が本当に厳しい」「働き方改革が進む中、物流のコストや人材確保は地方企業にとって死活問題」といった、製造業の苦境に対する共感と懸念です。その一方で、「非製造業はGW効果で盛り上がったけど、この特需が今後も続くのか?」という、一時的な改善に対する冷静な意見も多く見受けられました。
編集者としての私の見解ですが、今回の「横ばい」という結果は、四国経済が抱える構造的な課題を浮き彫りにしていると言えるでしょう。非製造業の改善は大変明るいニュースですが、大型連休のような特殊な需要に依存する部分が大きいのも事実です。持続的な経済成長のためには、物流コストの増加という外部環境の変化に負けない、製造業の**「生産性の向上」と「高付加価値化」**が不可欠です。デジタル技術やAIといった先端技術を活用した省力化・効率化への投資を、より一層加速させるべき時期に来ているのではないでしょうか。この調査結果は、単なる景気の状況を示すだけでなく、四国経済が今後取るべき戦略的な方向性を指し示している重要な羅針盤であると確信しています。
コメント