AIロボットで孤独死を防ぐ!福岡発スタートアップ「ワーコン」が挑む在宅医療の未来

「最期は住み慣れた自宅で、愛する家族に囲まれて過ごしたい」という願いは、多くの人が抱く切実な思いではないでしょうか。2019年11月20日現在、福岡市を拠点とするスタートアップ企業「ワーコン」が、そんな人々の願いに寄り添う革新的なサービスを展開して注目を集めています。

代表を務めるのは、かつて大きな病院で看護部長という要職にあった青木比登美氏です。彼女を安定したポストから起業へと突き動かしたのは、看護師時代に直面した「防げたはずの孤独死」というあまりに過酷な現実でした。

電話では元気そうだった方が、次に連絡がついた時には亡くなっていたという経験は、医療のプロとして深い悔恨を残したそうです。青木氏は「孤独死を、社会の仕組みとして仕方ないと言い切りたくない」と、2016年に4名の看護師経験者と共にワーコンを設立しました。

現在、同社が提供しているのは、最新の生体センサーと人間の温もりを融合させた、24時間365日体制の見守りサービスです。壁やベッドに設置されたセンサーが、患者さんの体温や血圧などのバイタルデータを常時測定し続けています。

特筆すべきは、遠隔地にいる熟練の看護師が一人で約200名もの状態を把握できる効率性でしょう。異常を検知した際には、専門知識を持つ看護師が即座に判断を下し、最寄りの医師へ迅速に連携する仕組みが整っているのです。

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AIロボット「anco」が変えるコミュニケーションの形

2019年4月には、さらに進化を遂げた対話ロボット「anco(あんこ)」が登場しました。これはいわゆる人工知能(AI)を活用したプロダクトで、話しかけるだけでモニター越しに看護師の顔を見ながら通話ができる画期的なデバイスです。

人工知能とは、コンピューターが人間のような知的な判断や学習を行う技術のことですが、このロボットは単なる機械的な対応を超え、孤独を感じやすい在宅療養者の「心の支え」としての役割も果たしています。

SNSなどでは「看護師さんが直接見守ってくれる安心感は、警備会社のサービスとは一線を画している」「離れて暮らす親のケアに導入したい」といった、医療従事者が主体となるこの取り組みを高く評価する声が広がっています。

実際に、余命1週間と宣告された28歳の末期がん患者さんが、このシステムを利用して自宅で妻や4人の子供たちとの時間を守り抜いている事例もあり、その信頼性の高さが伺えます。医師が常に隣にいなくても、テクノロジーが「安心」を可視化しているのでしょう。

ワーコンは2020年に青森県へ拠点を設ける計画を進めており、九州から全国へとその支援の輪を広げようとしています。私は、こうした志の高い起業家による挑戦こそが、日本の深刻な医療従事者不足を救う鍵になると確信しています。

効率化を追求しながらも、一人ひとりの人生に最後まで伴走しようとする青木社長の姿勢には、胸を打たれるものがあります。テクノロジーが冷たいものではなく、人の温もりを届ける手段として機能する素晴らしい未来が、今まさに福岡から始まっています。

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