中国で爆走中のジョギング革命!「Keep」など運動アプリが変える健康習慣と驚きの共有機能

広大な中国の街角で、今まさに熱狂的なジョギングブームが巻き起こっています。かつては公園での太極拳が朝の風物詩でしたが、現代ではスマートフォンを片手に軽快に駆け抜ける若者たちの姿が目立ちます。IT化の波が、伝統的な「集団で運動する」という文化を、デジタル空間での繋がりへと進化させているのです。

遼寧省大連市で働く32歳の女性会社員は、2019年9月から週3回のランニングを継続しています。デスクワーク中心の生活で増えてしまった体重も、アプリの活用ですでに2キログラムの減量に成功したそうです。彼女が愛用するのは、北京〓路里科技が2015年にサービスを開始したフィットネスアプリ「Keep(キープ)」です。

「Keep」の最大の特徴は、GPS(衛星測位システム)を活用した精緻なデータ管理にあります。GPSとは、地球の周りを回る人工衛星の電波を受け取り、自分が今どこにいるかを正確に把握する技術のことです。これによって、走ったルートや距離、消費カロリーが自動で記録され、自身の成長を可視化できるようになっています。

SNS上では「一人で走るより、アプリで繋がっている方がサボれない」という声が多く、コミュニティ機能が継続の鍵となっているようです。友人と走行データを共有し、互いに承認し合うことで、「あの子が頑張っているなら自分も」という健全な競争心が芽生えます。同じ地域で走るユーザーを検索して、新しい仲間を増やすことも可能です。

さらに、2019年12月現在のサービスでは、年間248元(約3700円)の有料会員になると、パーソナライズされたトレーニング計画が自動生成されます。これは個々の目標に合わせて運動メニューを組み立てる機能です。設定時間になると「運動の時間ですよ」と通知が届く徹底したサポート体制が、忙しい現代人の背中を後押ししています。

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拡大する中国のヘルステック市場と今後の課題

中国の運動関連ネットサービス利用者は、2018年時点で前年比52%増の1億2550万人に達しました。内訳を見ると、ウォーキングとジョギングが全体の約7割を占めています。ジム通いやダンスに比べて初期投資を抑えられ、手軽に始められる点が、幅広い層に受け入れられている大きな要因と言えるでしょう。

「Keep」の月間アクティブユーザー数は2019年9月時点で1480万人を誇り、競合の「グードン」や「悦動圏」も数百万人規模のユーザーを抱えています。運動アプリはまさに百花繚乱の時代ですが、課題も残されています。それは、これほど多くの利用者がいながら、収益化の面ではまだ発展途上であるという点です。

中国のネット業界関係者によれば、通販や動画配信に比べ、健康アプリへの課金意識はまだ低いのが現状です。各社は今後、広告モデルだけでなく、より付加価値の高い有料サービスの開発が求められています。しかし、関連機器の売上は好調で、スマホを持たずに走れるスマートウォッチやワイヤレスイヤホンが飛躍的に売れています。

編集者の視点から見れば、このブームは単なる一過性の流行ではなく、中国社会の「健康に対する価値観」の劇的な変化を象徴していると感じます。IT技術が、孤独になりがちな運動に「承認」と「競争」というスパイスを加えた功績は非常に大きいです。今後、サービスの質が向上すれば、世界をリードする健康プラットフォームへ成長するはずです。

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