ポスト「京」時代の幕開け!次世代スパコン「富岳」が神戸・理研へついに上陸、世界最高峰の計算性能と省エネを両立へ

日本の科学技術の未来を担う巨大なプロジェクトが、新たな段階を迎えました。2019年12月12日、兵庫県神戸市の理化学研究所計算科学研究センターにて、次世代スーパーコンピューター「富岳(ふがく)」の筐体搬入が華々しくスタートしたのです。これは、同年8月に惜しまれつつ運用を終えた先代機「京」の魂を引き継ぐ、歴史的な瞬間といえるでしょう。

今回運び込まれたのは、心臓部を収める「筐体(きょうたい)」と呼ばれるラック6台です。1台あたりの重さは約2トンにおよび、高さも約2メートルと圧巻の存在感を放っています。これらは石川県かほく市にある富士通の拠点で精密に製造され、長い道のりを経て神戸の地に到着しました。SNS上では「ついに来たか!」「日本の計算力がまた進化する」と、期待に満ちた声が溢れています。

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富士山の如き高みと広がりを目指す「富岳」の志

「富岳」という名前には、富士山の別名として知られる通り、日本一の標高のような圧倒的な性能と、裾野のように幅広い活用を目指すという願いが込められています。約1100億円もの国費が投じられたこの国家プロジェクトは、先代の「京」と比較して最大で100倍以上の計算速度を実現する見込みです。まさに、桁違いの進化を遂げようとしています。

特筆すべきは、単なるスピードアップだけではありません。スーパーコンピューター、通称「スパコン」は膨大な電力を消費することが長年の課題でした。しかし富岳は、驚異的な省エネ性能を追求しています。2019年11月には、試作機が省エネ性能の国際ランキングで世界1位を獲得しており、環境負荷を抑えつつ世界トップクラスの知能を維持する姿勢は、現代の技術者魂を感じさせます。

創薬から防災まで、私たちの暮らしを変えるシミュレーションの力

今後、2020年6月までに約400台の筐体が順次設置され、システム調整を経て2021年にも本格的な運用が開始される予定です。富岳が挑むのは、健康長寿社会を支える「革新的な創薬」や、地震・津波といった自然災害から命を守る「高精度な防災予測」です。シミュレーション、つまりコンピューター上で行う模擬実験によって、現実では困難な検証を瞬時に可能にします。

私は、この富岳が「神戸医療産業都市」の中核として機能することに大きな意義を感じます。技術は使われてこそ価値が出るものです。AI分野や新素材開発など、産業競争力を高める武器として、専門家だけでなく多くの企業や若き研究者がこの巨大な知恵の裾野に集うことを切に願います。日本の底力を見せつける挑戦は、まだ始まったばかりなのです。

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