マツダ労連が2020年春闘で6400円以上を要求!格差是正と人への投資を狙うグループ一丸の挑戦

自動車業界に新しい風が吹こうとしています。マツダグループの労働組合が結集する全国マツダ労働組合連合会(マツダ労連)が、2020年1月15日に広島教区内で中央委員会を開催しました。そこで決定された2020年の春季労使交渉(春闘)の方針が、いま大きな注目を集めています。今回の決定に対して、SNS上では「グループ全体の底上げを目指す姿勢に共感する」「大変な変革期だからこそ、働く人への還元は不可欠だ」といった、好意的かつ期待に満ちた声が数多く寄せられている状況です。

注目の要求内容は、基本給を一律に引き上げる「ベースアップ(ベア)」に相当する賃金改善分と、年齢や勤続年数に応じて昇給する「定期昇給」にあたる賃金カーブ維持分を合わせたものになります。この2つを合算した総額平均で、月額6400円以上を求める方針を打ち出しました。この金額自体は2019年と同じ水準を維持しています。あえてベア単体の数値を前面に出さず、総額としての金額を提示する手法には、グループ内に存在する企業間の給与格差を解消したいという強い思いが込められているのです。

専門用語について少し解説を加えましょう。「ベースアップ」とは、企業の業績や物価の上昇に合わせて従業員全員の基本給を一給に底上げする仕組みのことです。一方の「定期昇給」は、個人の年齢や社歴の重なりに伴って段階的に給与が上がっていく制度を指します。マツダ労連は2014年から2018年まではベアの金額のみを指定して交渉に臨んでいましたが、2019年からは現在の総額要求スタイルへと舵を切りました。これは規模の小さなグループ企業を守るための、温かい決断と言えるでしょう。

グループ内の dynamic な連帯が生み出す効果は決して小さくありません。大手企業に比べて、中小の部品メーカーや販売会社では定期昇給による伸び幅が少なくなりがちな現実があります。総額での要求にすることで、グループ全体の足並みを揃え、格差が広がるのを防ぐ効果が期待できるのです。こうした優しさと戦略が同居した方針に対し、ネット上でも「下請けや販売店まで目配りできる労組は素晴らしい」といった称賛の声が上がっており、組織一丸となった取り組みへの関心が高まっています。

今回の決定において、ベア単体での具体的な要求額は明記されていません。しかしながら、実質的には3000円以上を見込んでいる模様です。マツダ労連の久重道正会長は記者会見の席で、現在の自動車産業が100年に1度とも言われる大変革期に直面している点に言及しました。現場がかつてない激動と苦労の中にあるからこそ、経営陣には「人への投資」を積極的に引き出したいと熱く語っています。この言葉からは、次世代を生き抜くための強い覚悟がひしひしと伝わってくるでしょう。

私個人の意見として、この「人への投資」という視点には大いに賛同いたします。自動運転や電動化といった技術革新の波を乗り越えるためには、最前線で汗を流す従業員のモチベーション向上が何よりも不可欠です。目先の利益だけでなく、働く人間の幸福と成長に資金を投じることこそが、巡り巡って企業の持続的な競争力を生み出すのではないでしょうか。労働者の未来を背負うマツダ労連の姿勢は、これからの日本の製造業における素晴らしい模範となるに違いありません。

マツダ労連には、部品製造を担うメーカーや地元の販売ディーラーなども含む、実に74の労働組合が加盟しています。その傘下にいる組合員の数は約4万8000人にものぼり、地域経済への影響力も絶大です。なお、毎年の楽しみでもあるボーナス(一時金)の要求に関しては、2019年の実績と同様に年間で5カ月分を基本とする方針を据え置きました。生活の安定と労働への報いを担保するための、現実的かつ堅実なラインを突いてきた印象を受けます。

この決定を受けて、今後は加盟する各社の労働組合がそれぞれの経営陣との間で本格的な話し合いを進めていく流れです。参考までに2019年の実績を振り返ると、71の組合が総額平均で月額6650円を要求し、最終的には49の組合が月平均4648円のベースアップおよび昇給を勝ち取りました。2020年の交渉がどのような結末を迎えるのか、自動車業界のみならず、日本の多くのビジネスパーソンがその動向をハラハラしながら見守っていることでしょう。

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