2019年の幕開けから半年、日本の家電市場はかつてないほどの熱気に包まれています。調査会社のGfKジャパンが発表したデータによると、2019年01月から2019年06月までの国内パソコン販売台数は、前年同期と比較して31%増という驚異的な伸びを見せ、870万台に達しました。この急成長の背景には、2020年01月に控えた基本ソフト「Windows 7」のサポート終了という大きな節目が存在しています。
サポート終了とは、開発元であるマイクロソフト社がセキュリティ更新プログラムの提供を止めることを指し、そのまま使い続けるとウイルス感染のリスクが格段に高まってしまいます。このリスクを回避しようと、多くの組織がシステムの刷新に動き出しました。SNS上でも「会社のPCが一斉に最新モデルに変わった」「ようやく動作が軽くなった」といった喜びの声が溢れており、法人の一括買い替えが市場を強力に牽引している様子が伺えます。
さらに、2019年10月に予定されている消費税率の引き上げも、消費者の背中を強く押す要因となりました。高額な家電製品は、わずかな税率の差が支払額に大きく響くため、少しでも安いうちに手に入れたいという心理が働いているのでしょう。一方で、家庭用パソコンの販売台数は2%減少の150万台に留まっていますが、ハイスペックな機種への関心は高く、販売単価の上昇によって金額ベースでは前年を上回る結果となりました。
4Kテレビと東京五輪への期待感
パソコン市場が活況を呈する一方で、リビングの主役である薄型テレビも負けてはいません。同期の販売台数は4%増の270万台を記録しました。かつて2009年から2011年頃、家電エコポイント制度や地上デジタル放送への完全移行を機に購入されたテレビたちが、今まさに一斉に寿命を迎え、買い替えサイクルに突入しているのです。まさに、時代の移り変わりが形となって現れた数字だと言えるでしょう。
特筆すべきは、高精細な映像を楽しめる「4Kテレビ」の躍進です。販売台数は30%増の130万台にのぼり、テレビ市場全体の約半分を占めるまでになりました。SNSでは「ラグビーW杯や来年の東京五輪を最高の画質で観たい」という投稿が目立ち、スポーツの祭典に向けた視聴環境の整備が着々と進んでいることが分かります。デジタルカメラが苦戦を強いられる中で、テレビは家電市場の新たな希望となっているようです。
編集者の視点から見れば、今回の需要増は単なる「消費」ではなく、新しい時代に備えるための「投資」の側面が強いと感じます。ビジネス現場でのIT基盤の強化や、家庭での映像体験のアップデートは、私たちの生活の質を底上げしてくれるはずです。2019年通年では、増税前の駆け込みや五輪需要がさらに加速し、家電小売市場は2%程度の拡大が見込まれています。この盛り上がりが、日本経済にさらなる活力を与えてくれることを期待せずにはいられません。
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