【資源大国ロシアの野望】北極圏LNG開発が拓く!アジアへの新エネルギーロードと激化する市場競争の行方

世界が注目する北極圏のエネルギー開発が、今、新たな局面を迎えています。ユーラシア大陸の北部や北極海の大陸棚には、石油や天然ガスといった莫大なエネルギー資源が眠っていることが知られていますが、特に北極圏の広大な領域を領有するロシアは、これらの資源を「資源大国」としての地位を確立するための重要な基盤と位置づけています。プーチン政権のもと、21世紀の有望な供給源としてその開発を本格化させており、その主軸となっているのが液化天然ガス(LNG)事業でございます。

ロシアが現在注力している主要なLNGプロジェクトは、ヤマルLNGとアークティック2の二つです。これらは、ロシアの独立系ガス会社であるノバテクが主導しており、フランスのトタルや複数の中国企業など、国際的な企業が出資に参加しています。特にアークティック2に関しては、三井物産をはじめとする日本企業も出資を検討している段階であり、この巨大プロジェクトへの関心の高さが伺えるでしょう。ロシアは北極圏に、現時点で確認されているだけでも74兆立方メートルという膨大な天然ガス埋蔵量を見込んでおり、未確認の埋蔵も合わせると、この地域が持つポテンシャルは計り知れません。今後もアークティック1やアークティック3など、さらなる有望なプロジェクトが次々と立ち上がることが予想されます。

ロシアの戦略は、単に天然ガスを採掘するだけに留まりません。現地でLNGに加工することによって、原料としてのガスにさらなる付加価値をつけることを重視しているのです。LNGは、天然ガスを$ -162^\circ \text{C} $まで冷却し液体にしたもので、体積が気体の約600分の1になるため、大量輸送に適しています。そして、このLNGの輸送で鍵となるのが、北極海を経由してアジア太平洋地域や欧州へ向かう北極海航路の活用です。この最短ルートを使うことで、輸出量を大幅に増やす計画が進行しています。

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世界的LNG市場の競争激化とロシアの思惑

このロシアの積極的な北極圏開発は、世界のLNG市場における競合を激化させています。特に、シェールガス革命によって輸出国として台頭してきた米国などとの間で、市場シェアを巡る競争は熾烈を極めていくでしょう。ロシアは、この巨大な資源開発事業と、それを支える海上輸送ルートの安全確保という観点から、北極圏におけるロシア軍の増強を進めていると見られています。資源開発を守るという、国の戦略的な意図がその背景にはあるのです。

この一連の動きは、2019年6月14日時点において、世界のエネルギー安全保障と地政学的なパワーバランスに大きな影響を与えるでしょう。ロシアがこの北極圏LNGを成功させれば、アジア市場へのアクセスが格段に向上し、日本のエネルギー調達の選択肢も増える可能性があります。一方、北極海航路の利用増加は、環境への影響や航行の安全確保など、国際的な議論を呼ぶことも避けられません。この壮大な開発計画の動向を、私たちは引き続き注視していく必要がございます。

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