2019年6月19日、農林水産省が公表した食品価格動向調査の結果は、消費者の皆さまの食卓に影響を与える可能性を示唆しています。この調査は、全国平均で6月10日から12日までの期間の食品価格の動きを捉えたものですが、特に夏野菜としてお馴染みのナスとキュウリの小売価格が、前の週と比べて上昇傾向にあることが明らかになりました。
調査対象となった8品目のうち、ナスは1キログラムあたり588円で、対前週比で4パーセントも値上がりし、キュウリも449円で2パーセントの上昇を記録しています。これにネギを加え、計3品目の価格が上昇しました。この価格上昇の背景にあるのは、6月上旬に日本列島を覆った曇天、つまり日照時間の少ない天候です。この天候不順が原因で、作物の生長が緩やかになってしまったことが、出荷量に影響を及ぼし、結果として価格を引き上げていると言えるでしょう。
一方で、キャベツやレタス、トマトといった他の野菜の価格は下落しており、一概に全ての野菜が高騰しているわけではありません。また、平年、すなわち過去5年間の平均価格と比較してみると、キャベツとナスを除く6品目については、依然として平年よりも安い水準で推移している状況です。しかし、SNS上では「キュウリが買えない」「ナスが高くて手が出ない」といった、家計を預かる層からの悲鳴のような反響が多数見受けられます。曇天による生育鈍化は、身近な食卓に直結する大きな問題として、多くの人々の関心を集めているのです。
現在、日本は梅雨の時期に入っており、雨や曇りの天気が続きやすいため、今後も一時的に野菜の生育が鈍化する可能性はあります。しかし、5月は晴れの日が多く、気温も高めに推移していたことから、総合的に見ると作物の生育は概ね順調であるという見方が優勢のようです。東京・大田市場の青果卸売業者からは、「例年通りの出荷ペースが続くだろう」という、比較的楽観的な声も聞かれています。この意見からは、目先の天候に一喜一憂することなく、今後の安定供給に期待が持てると判断できます。
私は編集者として、今回の価格変動は一時的なものであり、梅雨明け以降の天候回復と夏の本格的な出荷シーズンに向けて、価格は落ち着きを取り戻すものと見ています。しかし、近年頻発する異常気象は、農作物の安定的な生産に大きな影を落としています。私たち消費者が新鮮な野菜を適正な価格で手に入れるためにも、農業技術の進歩や、流通の効率化といった、サプライチェーン全体での持続可能性を高める取り組みが、ますます重要になってくるのではありませんか。
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