✅ インバウンド富裕層を魅了!東京「多摩地域」が誇る秘境と体験型観光の未来

今、日本の観光は新たなステージへと進化しています。2019年6月19日、東京都商工会連合会を中心とする多摩地域の商工会が、訪日外国人、特に都心に宿泊する富裕層(ふゆうそう)をターゲットとした、新しい日帰り観光ツアーを2019年8月にも企画・販売する事業をスタートさせることが明らかになりました。この取り組みは、東京の西側に広がる豊かな自然と独自の文化を持つ多摩地域へ、より多くのインバウンド客を呼び込むことを目指しています。

この新規事業の中心を担うのは、地域経済の活性化に情熱を注ぐ若手経営者たちによる東京都商工会青年部連合会です。彼らは、商工会と金融機関などが連携して観光誘致を推進するために組織された多摩観光推進協議会と協力しながら、事業を進行させています。ターゲットとする富裕層の傾向として、大人数の団体旅行よりも家族や少人数での個人行動を好むことから、ツアーはマイクロバスやワンボックスカーを利用した少人数ツアーが中心となる計画です。

ツアーの販売に関しては、旅行業の登録が必要となるため、既に登録を済ませている小金井市のタクシー会社、つくば観光交通がその役割を担うことになります。また、ツアーの予約を円滑に進めるため、「TOKYOTAMA-TRIP」(仮称)という英語版の専用ウェブサイトを新たに立ち上げ、来日前の外国人観光客でも手軽にパッケージツアーを予約できる環境を整備する予定です。これにより、旅行の計画段階から多摩地域の魅力を発信し、誘客の機会を最大限に広げようという意図が伺えます。

ツアーの内容は、多摩地域西部の雄大な山々や清らかな渓谷といった自然景観はもちろんのこと、日本酒や川魚など、その土地ならではの特産品を楽しむ食の体験、さらには地域に根付いた祭りや迫力ある滝行、日本の伝統文化である芸者遊びといったイベント参加まで、多岐にわたる要素を組み合わせる予定です。さらに、農作業の収穫体験や醤油造りなど、単なる観光に留まらない、日本の生活や文化に触れる体験型観光も積極的に取り入れることで、多様なニーズを持つ外国人観光客を魅了するでしょう。私見ですが、こうした「コト消費」を重視したツアーは、モノを買うだけでなく体験を求める現代のインバウンドの潮流に非常に合致しており、成功の可能性が高いと見ています。

この事業のもう一つの柱は、都心部の高級ホテルに常駐するコンシェルジュと連携した独自ツアーの実施です。コンシェルジュとは、ホテルの宿泊客に対して観光案内やチケット手配など、あらゆる要望に応える専門スタッフのことで、彼らの提案は富裕層の旅行プランに大きな影響を与えます。多摩観光推進協議会は、都内の外資系ホテルなど約10カ所と既に協力関係を構築しており、コンシェルジュが宿泊客の要望をヒアリングし、それに合わせて多摩の魅力を盛り込んだオリジナルのツアーを共同で作り上げます。

また、ツアー立案の能力を向上させるため、2019年9月と11月には、コンシェルジュを多摩地域に招き、実際の観光スポットを巡ってもらう視察ツアーが開催される計画です。このように、ホテル側と協働することで、需要と供給のミスマッチを防ぎ、より確実にインバウンド客を多摩地域へ誘い込もうという戦略です。2018年度に実施された在日外国人向けハイキングやそば打ち体験の試験ツアーが好評だった半面、ホテルの聞き取り調査では、ツアー紹介の窓口がなく機会を逃しているという指摘があったため、この連携は非常に重要と言えるでしょう。

青年部連合会は、まず農家、酒蔵、飲食店など約10社で事業をスタートさせ、当初は毎月約10件のツアー獲得を目指しています。今後は、事業に参加する企業を最終的に約100社にまで増やしたいという強い意向があります。この事業が注目される背景には、2019年9月に開催されるラグビー・ワールドカップや、2020年の東京オリンピック・パラリンピックなど、1カ月程度の長期滞在が見込まれる外国人客の増加という大きな機会が控えていることがあります。

商工会のネットワークを最大限に活用し、様々な業種が集結することで、大手旅行会社が提供する画一的な団体ツアーとは一線を画した、地域密着型のユニークなツアーを提供できる点が、このプロジェクトの最大の強みでしょう。SNS上でも、「東京にこんな自然豊かな場所があるなんて驚き」「多摩の酒蔵巡り、ぜひ体験したい」といった反響が見られ、多摩地域の潜在的な魅力への期待が高まっていることが伺えます。多摩支局長の一丸忠靖氏が述べているように、地域資源とネットワークを活かしたこの挑戦は、多摩地域にとって観光立国への重要な一歩となるに違いありません。

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