2019年、令和初の経済対策が始動!五輪後の景気下支えと「賢い支出」への転換点

世界経済に不透明感が漂う中、日本政府が新たな経済対策に向けて大きく舵を切りました。安倍晋三首相は2019年11月08日までに、2020年の東京五輪後を見据えた景気の下支え策を検討するよう指示を出しています。米中貿易摩擦の影響で世界経済の成長見通しが下方修正される中、今まさに「財政出動」の重要性が叫ばれているのです。

ここで注目すべきは、国際通貨基金(IMF)の姿勢が変化した点でしょう。従来は「国の借金を減らすこと(財政規律)」を重視してきましたが、2019年10月にはドイツや韓国など余力のある国に対し、積極的な公共投資を促す異例の提言を行いました。世界的に金利が下がり、中央銀行による金融緩和の限界が見え始めていることが背景にあります。

SNS上では、この方針に対して「災害対策の強化は急務だ」と歓迎する声が上がる一方で、「また昔のようなバラマキに戻るのではないか」という不安の声も目立っています。特に関心を集めているのが、相次ぐ大型台風の被害を受けた防災インフラの整備です。自民党内からも、高速道路の多車線化や大規模な補正予算を求める声が噴出しています。

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問われる「費用対効果」と日本の独自課題

しかし、日本の状況は他国とは一線を画しています。日本の債務残高、つまり「国の借金」は国内総生産(GDP)の230%を超えており、主要国の中でも突出した水準です。そのため、単に予算を膨らませるのではなく、その「使い道(使途)」が厳しく問われることになるでしょう。令和の時代にふさわしい、真に価値のある投資が求められています。

例えば、2019年10月の増税に伴い導入された「キャッシュレス決済のポイント還元制度」についても議論が絶えません。利便性は高まりましたが、どの程度の普及を目指すかという明確な数値目標が曖昧なまま、予算だけが追加される懸念があります。効果を検証しないまま国費を投じる体質から、私たちは脱却しなければなりません。

欧米では、政府から独立した機関が「政策にどれだけの効果があったか」を中立的に分析する仕組みが整っています。対する日本は、政府自身が計画・実行・検証を担うため、客観的なチェックが働きにくいのが現状です。専門家からも、ただ規模を大きく見せるだけの経済対策ではなく、本当に必要な分野への集中投資を望む声が上がっています。

今後は5G(第5世代移動通信システム)の普及や予防医療、中小企業の生産性向上といった、将来の成長に直結する分野への「種まき」が期待されます。2019年末に向けた予算編成は、日本が持続可能な成長を描けるかどうかの試金石となるはずです。編集部としても、未来の世代にツケを回さない「賢い支出」を注視していきたいと考えています。

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