東芝、V字回復の兆し!2019年4〜9月期営業利益が500億円超へ、インフラ・エネルギー事業の劇的な採算改善に迫る

かつての巨艦・東芝が、着実な歩みで復活への階段を上り始めています。2019年4月1日から2019年9月30日までの連結決算において、本業の儲けを示す「営業利益」が約500億円に達する見通しであることが判明しました。これは前年同期と比較して約7倍という驚異的な伸び率であり、同期間としては実に3年ぶりの高水準となります。市場予想の426億円を大きく上回るこの数字に、SNS上では「ついに底を打ったか」「名門の底力を見せてほしい」といった期待の声が広がっています。

今回の躍進を支えたのは、不採算事業を切り離し、収益性を重視する経営への大胆な転換です。2018年秋には長年親しまれたパソコン事業をシャープへ売却するなど、選択と集中を徹底してきました。その結果、売上高自体は4パーセントほど減少して約1兆7千億円となる見込みですが、売上高営業利益率は前年の0.4パーセントから約3パーセントへと急改善しています。単に規模を追うのではなく、筋肉質な体質へと変貌を遂げている点は、投資家からも高く評価されるべきポイントでしょう。

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インフラとエネルギーが牽引する「新生・東芝」の真価

特に注目すべきは、社会の基盤を支えるインフラ部門やエネルギー部門の健闘です。上下水道や鉄道システム、発電設備といった分野において、これまでは個別案件ごとにばらつきがあった採算管理を本社で一括して行う仕組みを導入しました。これにより、工期の遅れや赤字案件の発生を未然に防ぐ「守りの経営」が実を結んでいます。エネルギー部門での人員削減も寄与し、2019年度は主要6部門すべてで営業黒字を確保するという、まさに死角のない布陣を整えつつあります。

さらに、都市部でのビル再開発や訪日観光客の増加に伴うホテル建設ラッシュが、エレベーターや空調を手掛けるビル部門に追い風をもたらしました。また、働き方改革の波に乗ったITサービス需要がデジタル部門の収益を押し上げ、苦戦が続く半導体デバイス部門をカバーする形となっています。かつての主力であった半導体メモリー事業を「キオクシア」として分離した後も、多角的な事業ポートフォリオがしっかりと機能している様子が伺えます。

しかし、楽観視できない課題も残されています。米国の液化天然ガス(LNG)事業からの撤退に伴う約900億円の損失や、出資先であるキオクシアの業績不振が響き、最終的な純損益は赤字に転落する見込みです。営業利益という「本業の稼ぎ」は復活したものの、過去の負の遺産を完全に清算し、真の「V字回復」を宣言するには、あと一歩の踏ん張りが必要かもしれません。2019年11月13日の正式発表では、さらなる成長に向けた中期計画の進捗にも注目が集まります。

個人的な見解を述べれば、今回の結果は東芝が「技術の会社」から「稼げる技術の会社」へ脱皮しようとする強い意志の表れだと感じます。派手な買収や拡大路線に走るのではなく、コスト管理という地味ながらも困難な課題に正面から向き合った成果です。不正会計や原発事業の巨額損失といった荒波を乗り越え、再び日本の産業界をリードする存在になれるのか。今まさに、その正念場を迎えていると言えるでしょう。

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