就職活動において、多くの学生が頭を悩ませるのが「学生時代に最も力を入れたこと」、通称「ガクチカ」の選定です。2019年11月05日現在、キャリア支援の現場では「アルバイトの話をしても大丈夫でしょうか」という切実な相談が後を絶ちません。長年学生を見守ってきた立場から言えば、自分が真剣に取り組んだ自負があるのなら、エピソードの題材自体は何を選んでも問題ないというのが結論です。
特に志望する業界や職種に直結するような業務内容であれば、企業側からも即戦力に近い評価を得られる可能性が高いでしょう。ネット上のSNSや掲示板では「バイトネタはありきたりで埋もれる」という声も散見されますが、大切なのは何を語るかではなく、そこから何を得たかという中身に尽きます。合否に絶対的な正解などは存在せず、面接官という一人の人間との相性や、対話の積み重ねによって評価は決まっていくものです。
学業をおろそかにしない姿勢が信頼を生む
ただし、一点だけ注意しておきたいのは、大学という場所の本分はあくまで「学業」であるという視点です。採用担当者の中には、アルバイトばかりを強調しすぎる学生に対して「本来の目的である勉強はどうしたのだろう」と疑問を抱く層が一定数存在することは否定できません。特に真面目な社風の企業であれば、講義やゼミでの活動、あるいは資格取得に向けた地道な努力を先に語る方が、誠実な印象を与えられる場合も多いでしょう。
「普通に授業を受けているだけなので、語るようなトピックスがない」と謙遜する学生もいますが、それは非常にもったいない考え方です。特別な感動巨編である必要はなく、自分なりの視点でどのように講義に向き合い、何を感じたのかを言語化すれば十分なアピールになります。他人との相対的な比較ではなく、自分の内面的な成長を「絶対評価」で語ることが、説得力のあるエントリーシート(ES)を作成する第一歩となるはずです。
ネットのコピペは厳禁!動画選考が増える裏事情
現代の就活において、最大級の警鐘を鳴らしたいのが「情報のコピペ」という落とし穴です。インターネット上には「内定獲得ES集」といったテンプレートが溢れていますが、これらを安易に模倣することは自滅行為に等しいと言わざるを得ません。採用のプロである人事担当者は、数千通もの書類に目を通しており、借り物の言葉で作られた文章は即座に見抜かれてしまいます。
こうした不正を防ぐため、2019年の採用シーンでは「エントリー動画」を導入する企業が急増しているという裏事情をご存知でしょうか。自身の声と表情で語らなければならない場面では、付け焼き刃の知識や他人のエピソードは通用しません。私自身の編集者としての視点からも、不器用であっても「自分の言葉」で愚直に語る学生の方が、将来の伸び代を感じさせ、はるかに魅力的に映ると確信しています。
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