マイナス金利が地方債を直撃!神奈川・大阪で利回り0.001%の衝撃と自治体財政の行方

日本経済を支える地方自治体の資金調達現場で、前代未聞の事態が現実味を帯びています。2019年11月24日現在、地方自治体が発行する「地方債」の利回りが、ついにマイナス圏へと突入しようとしています。11月に条件が決定した神奈川県や大阪市の5年物公募債では、発行利回りが0.001%という、ゼロに限りなく近い驚異的な低水準を記録しました。

この超低金利の背景には、長期化する国債のマイナス金利政策があります。国債の利回りが水面下に沈み続ける中で、国債に一定の利回りを上乗せして発行される地方債の金利も、引きずられるように低下しているのです。「マイナス金利での発行は、常にシミュレーションしている」と漏らす担当者もおり、自治体の財政現場には緊張と戸惑いが広がっています。

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投資家を惹きつける「ゼロの攻防」と海外からの熱視線

かつて、2018年09月時点では0.03%程度だった地方債の5年物利回りは、2019年09月には軒並み0.001%で横並びとなりました。投資家にとっては、マイナス金利が常態化している国債に比べれば、わずかでもプラスが残る地方債は「相対的に魅力的な投資先」に映っています。実際に、国内の地方銀行や生命保険会社だけでなく、海外投資家からの注目も日増しに高まっているようです。

SNS上では「お金を借りてお礼がもらえる時代が来るのか」「税金の無駄遣いに拍車がかからないか心配」といった、驚きと不安が入り混じった声が上がっています。確かに、債券を保有するだけで利益が出るのではなく、価格の変動による転売益を狙うという、ある種の投機的な側面が強まっている現状は、健全な市場環境とは言い難い側面も否定できません。

積極的なIR活動と、問われる「財政規律」の是非

低コストで巨額の資金を動かせるこの好機に、自治体側は投資家向け広報(IR)を強化しています。例えば、宮崎県は2020年03月に100億円規模の発行を予定しており、スポーツ施設の整備資金として投資家へアピールを続けています。こうした動きは、将来のインフラ老朽化対策を低コストで進められる絶好のチャンスであると、専門家からも評価されています。

しかし、編集部としては「借りやすさ」の裏に潜むリスクを注視すべきだと考えます。利息負担が消滅、あるいは利益に転じる事態になれば、本来あるべき「借金に対する慎重な姿勢」が麻痺してしまう恐れがあるからです。2019年現在の実質公債費比率は健全な水準を維持していますが、規律なき発行が将来の世代にツケを回すことにならないか、私たちは監視の目を緩めてはなりません。

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