日本の労働組合のナショナルセンターである「連合」の神津里季生会長が、2019年11月21日に行われた記者会見において、野党間の連携に冷や水を浴びせるような見解を示しました。現在、次期衆院選を見据えて共産党を含む野党4党が選挙区での候補者一本化を目指す方針を固めていますが、神津会長はこの動きを真っ向から批判しています。
神津会長は会見の場で、「選挙区調整と政権構想は、本来であれば一致していることが不可欠である」という持論を展開されました。候補者を絞り込むという実務的な調整だけが先行し、どのような国を目指すかという根幹部分が置き去りにされている現状に、強い危機感を抱いている様子が伺えます。
特に注目すべきは、共産党との連携に対する極めてシビアな姿勢でしょう。神津会長は「共産党と選挙協力と政権構想の両面で折り合えるとは到底思えない」と明言しました。ここで言う「政権構想」とは、選挙に勝った後にどのような政策で国を運営するかという青写真のことですが、理念の異なる政党同士の妥協には限界があると考えているようです。
SNSでの反響と連合の立ち位置が示す課題
この発言を受けて、SNS上では「現実的な判断だ」と支持する声がある一方で、「野党がバラバラでは自民党に勝てない」といった批判も噴出しており、世論は二分されています。有権者の間でも、共産党との協力関係がどこまで許容されるのかについては、非常にデリケートな問題として議論が白熱している状況です。
編集者の視点から申し上げれば、神津会長の指摘は極めて真っ当な正論と言えるでしょう。単に議席を確保するための「数合わせ」に終始してしまえば、いざ政権を奪取した際、政策の不一致から再び政治の混迷を招くリスクがあるからです。しかし、巨大与党に対抗するには団結が必要というジレンマが、今の野党陣営を苦しめています。
2019年11月21日のこの会見は、今後の野党共闘の行方を占う上で大きなターニングポイントになるかもしれません。連合という強力な支援組織が難色を示す中で、立憲民主党などの主要野党がどのように調整を進めていくのか、一刻の猶予も許されない政治決断の局面が続いていくことでしょう。
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