安売りからの決別!内需企業が挑む「高付加価値戦略」で利益率が劇的向上した理由

日本のビジネスシーンに、大きな地殻変動が起きています。これまで国内市場を支えてきた内需企業たちが、長らく続いた「安売り競争」という呪縛を脱ぎ捨て、新たな成長フェーズへと舵を切りました。2019年11月17日現在、人件費や物流コストの増大という逆風を跳ね返し、自らの「稼ぐ力」を磨き上げる企業が続出しています。

最新の調査によれば、2019年4月1日から2019年9月30日までの期間において、非製造業の約42%が営業利益率を向上させたことが判明しました。これは前年の同時期と比較して7ポイントも上昇しており、単なるコスト削減ではなく、商品の質で勝負する「高付加価値化」が企業存続の鍵となっていることを如実に示しています。

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デフレの象徴が高級路線へ?牛丼チェーンの華麗なる転換

かつてデフレの象徴とも言われた牛丼チェーンが、今や高単価メニューで消費者を魅了しています。例えば松屋フーズホールディングスは、830円の「うな丼」やこだわりの「創業ビーフカレー」を投入しました。これらは安さを追求する従来のスタイルとは一線を画すものですが、本物志向のファンから熱狂的な支持を集めています。

SNS上でも「高くても美味しいものが食べたい」という声が目立ち、企業の戦略が見事に的中している様子が伺えます。ここでいう「営業利益率」とは、売上から原価や人件費を引いた本業の儲けの割合を指しますが、松屋はコスト増を吸収してこの指標を3ポイント近くも改善させました。まさに、価値に見合う対価を得る健全なサイクルが回り始めています。

また、ローソンの「バスチー」に代表されるスイーツ戦略も無視できません。独自開発のプライベートブランド(PB)によって、他社にはない「そこでしか買えない価値」を提供することで、加盟店の負担が増える中でも高い収益性を維持しています。消費者は、単に近いから行くのではなく、魅力的な体験を求めて足を運んでいるのです。

機能性とサービスで差をつける!ワークマンと異業種の躍進

作業服のイメージを一新したワークマンの躍進も象徴的です。空調ファン付きの作業服や、女性にも人気のカジュアルな機能性ウエアなど、これまでの常識を覆す商品を展開しています。広告宣伝や店舗への投資を惜しまず、販管費(販売や管理にかかる費用)を増やしてでも新しい顧客層を開拓する姿勢は、現代の内需企業が目指すべき理想像と言えるでしょう。

さらに、サービス面での差別化も加速しています。サカイ引越センターは、効率の良いタワーマンション案件や法人向けサービスに特化することで、1件あたりの収益性を高めることに成功しました。イエローハットも、単なる物品販売から車検などの「技術サービス」へ注力することで、価格競争の荒波から一歩抜け出した独自の地位を築いています。

こうした動きを見ると、もはや「安さ」だけが武器になる時代は終わったのだと感じます。私自身、安価なサービスで現場が疲弊するよりも、適正な価格で質の高いサービスが提供される社会の方が、巡り巡って私たち消費者の生活を豊かにすると確信しています。製造業が苦戦する中で非製造業が6%の増益を確保している事実は、この「脱・安売り」の道が正解であることを証明しているのではないでしょうか。

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