2019年11月15日、埼玉県秩父地域に位置する小鹿野町と横瀬町が、若手職員たちの知恵と情熱をぶつけ合う異色の対決「プレゼン果し愛」を開催しました。この試みは、入庁10年目までの若手職員を対象に、自分たちの町が持つ真の強みを外部へ伝える発信力を磨くために企画されたものです。
両町から3チームずつが選出され、先鋒、中堅、大将という形式で5分間のプレゼンテーションに挑みました。SNS上では「行政がこうしたガチンコ対決をするのは面白い」「若手のやる気が町を変えそう」といった期待の声が寄せられており、地域の枠を超えた交流に注目が集まっています。
「よこらぼ」が描く未来と、小鹿野町が誇る驚異の「地生力」
横瀬町の渡辺岬さんは、同町の看板事業である「よこらぼ」の実績を堂々と紹介しました。「よこらぼ」とは、企業や個人が提案する新しい技術やサービスの実証実験を町が全面的にサポートする、官民連携のプラットフォームのことです。
人口約8,000人の小さな町でありながら、多様な人々が交差することで生まれる無限の可能性を熱く語る姿が印象的でした。対する小鹿野町の小菅旭央さんは、あえて「電車がない」「閉鎖的」といった弱点を逆手に取る、斬新な切り口で発表をスタートさせます。
小菅さんが強調したのは、地域を自ら生かそうとする「地生力(ちいきりょく)」です。その象徴として、消防団員の数が埼玉県内3位、なんと住民20人に1人が消防団員という驚きの数字を披露しました。これは、住民一人ひとりが「自分たちの町を守る」という強い意志を持っている証拠でしょう。
行政の枠を超えたライバル関係が地域を活性化させる
今回の大会を仕掛けたのは、横瀬町まち経営課の田端将伸副主幹です。若手職員から「自分たちも挑戦したい」という自発的な声が上がったことで、隣接する小鹿野町へ挑戦状を送る形となりました。激戦の結果、今回は小鹿野町が勝利を収めています。
編集者の視点から見れば、こうした自治体同士の「良きライバル関係」は、組織の硬直化を防ぐ特効薬になると確信しています。準備の過程で育まれるチームワークや、他自治体の職員との交流から得られる刺激は、単なる研修以上に職員を成長させるはずです。
横瀬町は今後も他自治体への挑戦を続ける意向を示しており、この動きが秩父地域全体、さらには全国の自治体へと波及していくことが期待されます。若き公務員たちが自らの言葉で町の未来を語る時、地域は確実に新しい一歩を踏み出すのではないでしょうか。
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