【韓国・大学修学能力試験2019】パトカーも激走!国を挙げて挑む「スヌン」の熱狂と学歴社会のリアル

2019年11月14日、韓国では将来を決定づけると言っても過言ではない、運命の一日が幕を開けました。日本の大学入試センター試験に相当する「大学修学能力試験(通称:スヌン)」が、全国1185箇所の会場で一斉に実施されたのです。今季一番の冷え込みにより、ソウル市内でも氷点下を記録する厳しい寒さとなりましたが、会場周辺は約55万人もの受験生たちの熱気と、それを支える家族や後輩たちのエールに包まれていました。

韓国は非常に競争が激しい学歴社会として知られており、どの大学を卒業したかが将来の就職や昇進、さらには結婚といった人生の岐路にまで大きな影響を及ぼします。そのため、この試験は単なる入試の枠を超え、まさに「国民的行事」としての重みを持っているのです。SNS上でも「受験生全員が全力を出し切れますように」「今日は国全体が息を止めて見守る日だ」といった温かい応援の声が数多く投稿され、社会全体が連帯感に包まれています。

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遅刻厳禁!パトカーや航空機制限まで導入される徹底支援

試験当日、ソウル市の梨花女子高校前では、午前06時30分という早朝から40人ほどの後輩たちが集結しました。彼らは「これまでの努力が実を結ぶ時です!」と声を枯らして叫び、先輩たちの背中を押しています。驚くべきは、試験開始直前に見られた光景でしょう。サイレンを鳴らしたパトカーが猛スピードで校門を駆け抜け、受験生を玄関先まで送り届けたのです。遅刻の危機を救った警察の神対応に、周囲からは大きな拍手が巻き起こりました。

この日のために、韓国社会全体が「受験生ファースト」の体制を整えています。深刻な交通渋滞を回避するため、公的機関や多くの民間企業は出勤時間を通常より1時間遅らせる措置を講じました。さらに驚くべきことに、英語のリスニング試験が行われる時間帯には、航空機の離着陸までもが一時的に制限されるのです。騒音で受験生の集中を乱さないよう、空の便すらも受験生たちのために足を止めるという、徹底した配慮がなされています。

文在寅(ムン・ジェイン)大統領も、試験前日である2019年11月13日に、自身のSNSで受験生たちへメッセージを送りました。「明日は皆さんの日です。結果を過度に恐れず、いつも通りの実力を発揮してください」という大統領の言葉は、緊張に震える多くの若者たちの心を勇気づけたに違いありません。国が一丸となって若者の未来を支える姿は、教育への並々ならぬ情熱を感じさせると同時に、学歴というものの重みを改めて物語っています。

編集者としての私見ですが、パトカー出動や飛行機の停止といった光景は、一見すると過剰に映るかもしれません。しかし、これほどまでに社会全体が一つの目標に向かって若者を支える熱量は、停滞しがちな現代社会において一種の力強さを感じさせます。もちろん、過度な学歴偏重が生むプレッシャーは懸念されますが、努力が正当に評価される場を守ろうとする韓国社会の姿勢は、私たちに「若者の挑戦をどう支えるべきか」を問いかけているようです。

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