日本を代表するメガバンクである三菱UFJフィナンシャル・グループが、2019年11月13日に注目の2019年4月〜9月期連結決算を公表しました。今回の決算では最終的な利益を示す純利益が6099億円となり、前年同期と比べて6%の減益を記録しています。この結果に対し、SNS上では「メガバンクでも利益を出すのが難しい時代なのか」といった驚きや、今後の株価への影響を注視する投資家の声が数多く飛び交っています。
今回の利益減少には、前年に発生した特殊な要因が大きく関係しているようです。具体的には、貸し出したお金が返ってこないリスクに備えて積み立てていた「貸倒引当金(かしだおれひきあてきん)」が、予想に反して戻ってきたことによる利益が今年は減少しました。専門的な用語ですが、これは銀行が将来の損失に備えていた貯金のようなものが、景気回復などで不要になり利益に振り替わる仕組みを指しており、今回はその特殊な追い風が弱まった形といえます。
一方で、本業の勢い自体は決して衰えていません。銀行がビジネスでどれだけ稼いだかを示す指標である「連結業務純益」は6313億円に達し、前年比で11%の増加を達成しました。長引く低金利政策の影響により、国内の中小企業や個人向けの投資信託販売といった手数料ビジネスは非常に厳しい状況が続いています。しかし、そんな逆風を跳ね返したのが、世界を股にかける「市場部門」による債券運用の見事な戦略でした。
特に米国債の売却益などが収益を大きく牽引しており、グローバルな運用能力の高さが改めて証明された格好です。苦戦する国内部門を市場部門が補うという構図は、現在の巨大銀行が抱えるリアルな縮図と言えるでしょう。私自身の見解としても、単なる預金や貸出だけでなく、変化の激しい国際金融市場で利益を確保できる多様な収益源を持っている点は、今後の同社の強みであり続けるはずだと感じています。
株主還元への強力なメッセージ!500億円規模の自社株買い
決算の数字と並んで注目を集めているのが、投資家への還元策です。三菱UFJは今回の発表に合わせ、上限500億円、1億株にのぼる大規模な自社株買いの実施を決定しました。これは企業が市場から自らの株式を買い戻すことで、一株あたりの価値を高める手法です。2019年11月から12月にかけて買い付けが行われ、2020年1月にはそのすべてを「消却(無効化)」する予定となっており、株主を大切にする姿勢が明確に示されています。
SNSでは、減益という結果にもかかわらず積極的な還元姿勢を崩さない同社に対し、「長期保有を決めた」という好意的な意見が目立っています。低金利という厳しい航海が続く銀行業界ですが、三菱UFJは自社の価値を自ら高める戦略的な一手で、市場の信頼をしっかりと繋ぎ止めているようです。逆風の中でも柔軟に戦い方を変え、株主との絆を深めようとするトップ企業の決断には、確かな力強さを感じざるを得ません。
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