業務用家具の分野で確固たる地位を築いているオリバーが、2019年12月04日に次期業績の展望を明らかにしました。2020年10月期の連結決算において、売上高は前期を4%上回る284億円を見込む一方で、最終的な儲けを示す純利益は20%減の15億円にとどまる見通しです。
この利益減少の背景には、これまで同社を牽引してきた宿泊施設向け需要の落ち着きがあります。2020年の東京五輪・パラリンピック開催を控えた特需がいわば「一服」の状態を迎えるとともに、前期に計上した資産売却益がなくなる反動も影響しているのでしょう。
オフィス市場に活路!長時間座っても疲れない技術
減益予想という数字だけを見るとネガティブな印象を受けがちですが、同社の大川和昌社長は記者会見の場で極めて前向きな姿勢を示しました。現代社会で加速する「働き方改革」の波が、オリバーにとっての新たな追い風となっている事実は見逃せません。
特に注目すべきは、デスクワークの質を左右する高機能椅子の需要です。長時間座り続けても身体への負担が少ない製品への引き合いが非常に強まっており、企業が従業員の健康や生産性を重視する姿勢を強めていることが現場の熱量からも伝わってきます。
ちなみに専門用語でいう「純利益」とは、税金などをすべて支払った後に最終的に手元に残る利益を指します。2019年10月期は売上高273億円、純利益18億円とともに過去最高を更新した同社にとって、現在は次なる飛躍への踊り場に立っているといえるでしょう。
SNSの反応と編集部の視点:質への投資が試される時代
SNS上では「五輪後の反動は予想通り」という冷めた声がある一方、「オフィス家具の需要は納得。環境にお金をかける会社が増えた」といった、実需の変化を敏感に察知する意見も目立っています。家具は単なる備品ではなく、投資対象へと変化しているようです。
私個人としては、今回の減益予想を「攻めのための調整」と捉えています。ホテル特需という外的要因に頼らず、働き方改革という社会構造の変化に食い込む戦略は、メーカーとしての本質的な強さを証明する絶好のチャンスではないでしょうか。
単なる大量生産ではなく、機能性と快適性を追求するオリバーの姿勢は、今後の労働環境をより豊かなものに変えてくれるはずです。短期的な数字の変動に一喜一憂せず、同社が提案する「新しい働き方のカタチ」がどう市場を彩るのか、注視していきたいですね。
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