高専生が企業の命運を握る?サントリー初の首位獲得に見る「最強の採用戦略」と絆の深め方

日本の同世代の中でわずか1%程度しか存在しない、希少で優秀な「高専生」たちが、今や企業の成長を支える中核人材として熱い視線を浴びています。2019年11月15日現在の最新ランキングでは、サントリーグループが並み居る競合を抑えて初のトップに輝きました。SNSでは「高専生の実力はガチ」「メーカー就職なら最強の選択肢」といった声が溢れており、彼らの実力は折り紙付きです。

サントリーがこれほどまでに支持される理由は、単なる知名度だけではありません。2019年春には、グループ全体で採用した265名のうち、なんと100名以上を高専卒が占めるという驚きの実績を叩き出しています。彼らを単なる現場スタッフではなく、将来の工場長候補や高いスキルを持つ「ものづくりの中核」と明確に位置づけている点が、学生たちの心を強く惹きつけているのでしょう。

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学校との「密な連携」が信頼を生む

サントリーの強みは、インターンシップ後の徹底したフォローにあります。通常、学生は体験後に学内で報告会を行いますが、同社は担当者だけでなく、高専出身の先輩社員もわざわざ学校へ足を運びます。2019年10月下旬に宇部工業高等専門学校で開催された報告会にも出席し、学生の発表に真摯な講評を行いました。こうした地道な交流が、先生方からの絶大な信頼へと繋がっています。

ここで注目したいのが「高等専門学校(高専)」という特異な存在です。高専とは、中学校卒業後から5年間の教育を通じて、実践的な技術者を養成する高等教育機関を指します。大学卒業生に引けを取らない専門知識と、10代から磨き上げた現場感覚を併せ持つ彼らは、即戦力を求める企業にとって喉から手が出るほど欲しい「金の卵」といえる存在なのです。

また、13位にランクインした三菱電機ビルテクノサービスも、40年以上にわたり高専生を重用してきた老舗です。同社では、全社員の約1割にあたる1,354名が高専出身者で占められています。驚くべきは、そのうち637名が係長から役員までの役職に就いている点です。学歴による差別のない平等なキャリアパスが用意されていることが、安定した採用力の源泉となっています。

「まずは1人の実績から」広がる採用の輪

高専採用において最も重要なのは、一人の教え子がその会社でどう成長したかという「実績」です。大学や大学院とは異なり、高専の先生方は教え子の動向を非常に大切に見守っています。7位のメンバーズは、2013年に初めて採用した1人の高専生が圧倒的な課題解決能力を示したことで、一気に本格採用へと舵を切りました。一人の活躍が、次なる後輩たちの道を切り拓くのです。

編集者としての私見ですが、これからの時代、企業が生き残る鍵は「技術の継承」と「現場の革新」にあります。高専生はまさにその両方を担えるハイブリッドな人材です。彼らを単なる労働力として見るのではなく、サントリーや三菱電機ビルテクノサービスのように、一人のプロフェッショナルとして敬意を払い、共に歩む姿勢こそが、これからの採用市場での勝敗を分けるのではないでしょうか。

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