世界が注目する「カナダ・テック」の熱狂!IT人材がシリコンバレーではなくトロントを目指す理由

いま、世界のIT地図が大きく塗り替えられようとしています。これまで高度人材の聖地といえば米国のシリコンバレーが不動の地位を築いてきましたが、その流れに異変が起きているのです。2019年11月19日現在の調査によれば、IT分野の専門職がどれほど流入したかを示す指標で、カナダのトロントが世界一の座に輝きました。

米不動産大手の調査によれば、過去5年間でトロントに流入したIT人材は5万5025人に達し、サンフランシスコを抑えてトップに躍り出ています。この驚異的な数字は、単なる偶然ではありません。SNS上でも「エンジニアにとっての理想郷はカナダにある」といった声が相次いでおり、世界中の技術者たちの視線が北の大地へと注がれているのです。

この現象を支えているのは、米国の厳しい移民政策とは対照的な、カナダ政府のオープンな姿勢でしょう。トランプ政権が高度な専門技術を持つ外国人向けの「H1Bビザ」の発給を厳格化する一方で、トルドー首相率いるカナダ政府は、優秀な頭脳を積極的に受け入れる体制を整えています。自由で多様性を重んじる国風が、現代のイノベーターたちを惹きつけてやみません。

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巨大IT企業と地場スタートアップが共鳴する街

人材が集まれば、当然ながら企業も動きます。米グーグルやウーバーテクノロジーズに加え、2018年には韓国のサムスン電子や米エヌビディアも人工知能(AI)の研究拠点を設置する計画を表明しました。こうした巨人の参入だけでなく、カナダ発の「ショピファイ」のような有力企業が世界規模で急成長を遂げている点も見逃せません。

ショピファイは、誰でも手軽にネットショップを開設できるECプラットフォームを提供する企業です。2019年11月15日時点での時価総額は約362億ドルに達しており、日本市場への進出も果たしました。こうした地場企業の成功は、現地の若手起業家たちにとって大きな希望の光となっており、スタートアップの勃興をさらに加速させています。

さらに、トロント大学をはじめとする学術機関の存在感も圧倒的です。ここでは、AIを単なるコンピューター科学の枠に留めず、医学や金融といった他分野へ応用する学際的な研究が盛んに行われています。専門知識を持つ教授陣のもと、中国やインドなど世界各国から「次世代の天才」たちが学び、そのまま現地で就職する好循環が生まれているのです。

投資環境の充実ぶりも目を見張るものがあります。2019年1月から9月までのベンチャーキャピタルによる投資額は、すでに2018年の通年実績を上回る56億カナダドルに達しました。お金と人が集まる場所には、自ずと未来が形作られます。一編集者として、この「北のシリコンバレー」が世界をどう変えていくのか、期待を隠せません。

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