2020年度税制改正大綱が決定!5G投資や新NISAで日本経済はどう変わる?「アメとムチ」の成長戦略を徹底解説

2019年12月12日、自民・公明の両党によって2020年度の与党税制改正大綱が正式に決定されました。今回の改正における最大の焦点は、停滞する日本経済をいかにして「攻め」の姿勢に転換させるかという点にあります。特に注目すべきは、次世代通信規格である「5G」の導入促進や、革新的な技術を持つベンチャー企業への投資を後押しする優遇措置が盛り込まれたことです。

自民党の甘利明税調会長が主導した今回の改革では、企業が内部に溜め込んでいる多額の現預金、いわゆる「内部留保」をいかに投資へ回させるかが鍵となっています。収益が向上しているにもかかわらず、設備投資や賃上げに消極的な企業に対しては、税優遇の適用を厳格化するという、まさに「アメとムチ」を使い分けた刺激策を導入した点は、非常に挑戦的で評価すべき試みだと言えるでしょう。

スポンサーリンク

刷新されるNISA制度と資産形成の未来

個人投資家にとって大きなニュースとなったのが、少額投資非課税制度、通称「NISA(ニーサ)」の2024年からの刷新です。現行の制度は2023年に期限を迎える予定でしたが、これが2028年まで5年間延長されることになりました。新しい仕組みでは、低リスクな投資信託を中心とした「積立枠」と、上場株式にも投資できる「成長枠」を組み合わせた2階建ての構造へと生まれ変わります。

一方で、利用が伸び悩んでいた「ジュニアNISA」については、2023年をもって終了することが決定しました。SNS上では「制度が複雑すぎて分かりにくい」「ようやく投資を始めたのにルール変更が早すぎる」といった戸惑いの声も多く見受けられます。個人の長期的な資産形成を本気で支援するのであれば、数年ごとの時限措置ではなく、恒久的な制度として安定させることが、投資家からの信頼を得るために不可欠ではないでしょうか。

社会の公平性と今後の財政課題

今回の改正では、未婚のひとり親に対しても「寡婦(夫)控除」を適用することが決まりました。これは離婚や死別といった理由に関わらず、等しく子育て世帯を支えるという人道的な観点から、当然なされるべき一歩だと言えます。制度の狭間で苦しんでいた層に光が当たったことは、多様化する現代の家族の在り方に寄り添った、大きな進歩として歓迎すべきニュースです。

しかし、2019年10月に消費税率が10%に引き上げられた直後ということもあり、将来的な増税や抜本的な財政健全化への議論は先送りにされました。膨らみ続ける社会保障費という現実から目を逸らし続けることはできません。目先の成長支援も重要ですが、次世代に負の遺産を残さないためにも、いずれは消費税を含む踏み込んだ議論が避けられない時期が来ることを、私たちは覚悟しておく必要があるでしょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました