ゴリラ研究の第一人者・山極寿一京大総長が愛する「コンゴの音楽」と「魔法のうちわ」の意外な関係

京都大学の総長を務める山極寿一さんは、人類学や霊長類学の権威として知られていますが、その素顔は非常に情熱的でチャーミングな一面を持っています。2019年12月15日の取材で明かされたのは、アフリカでの過酷なフィールドワークを支えた意外な必需品たちの存在でした。調査地で現地の人々と深く繋がり、信頼関係を築くためには、夜にお酒を酌み交わし、共にリズムに身を任せて踊ることが何よりも重要だったと山極さんは語ります。

アフリカの大地で人々の心を一つにしていたのは、「リンガラミュージック」と呼ばれるコンゴ民主共和国発祥のポピュラー音楽です。これは特定の部族や国境という垣根を超えて、アフリカ全土で愛されている独自の音楽ジャンルを指します。若者向けの激しいダンス音楽だと思われがちですが、実際には老若男女がそれぞれのスタイルで、驚くほど礼儀正しく優雅に踊るのが特徴です。山極さんも現地の輪に混じり、この調べに乗って汗を流してきました。

スポンサーリンク

アフリカの風を運ぶ!こだわりの「プラスチックうちわ」

リンガラ音楽の巨匠フランコや、伝説的なグループ「ザイコ・ランガ・ランガ」のCDを数十枚も所蔵する山極さんは、今でも時折自宅で踊って楽しむそうです。そんなアフリカ仕込みの陽気なライフスタイルを持つ彼が、出張時にも欠かさず持ち歩くのが「うちわ」です。アフリカの猛暑をしのぐだけでなく、顔周りに寄ってくるハエや蜂を追い払うための実用的な道具として、フィールドワークから生まれた知恵がそこに凝縮されています。

繊細な扇子ではアフリカの過酷な環境に耐えられず、最終的に辿り着いたのは丈夫なプラスチック製のうちわでした。100本を超えるコレクションの中でも、2019年現在、特に大切にしているのが絵本作家のあべ弘士さんから贈られた逸品です。あべさんは旭山動物園での飼育経験を持つ動物の専門家でもあり、表面には迫力あるゴリラが、裏面には名作『あらしのよるに』のキャラクターが描かれた、世界に一つだけの特別な品となっています。

SNS上では「京大総長がリンガラ音楽を聴いて踊る姿が想像できて親近感がわく」「うちわを精神統一に使うスタイルがかっこいい」と、そのユニークな個性に驚きと共感の声が広がっています。多忙を極める総長職において、会議で熱くなった頭をうちわで冷やし、心を鎮める時間は欠かせない儀式なのでしょう。研究者としての冷徹な観察眼と、アフリカの熱いリズムを愛する人間味が、山極さんというリーダーの魅力を形作っているのです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました