一生に一度の大きな買い物であるマイホーム選びにおいて、デザインや間取りに目を奪われてしまうのは仕方のないことかもしれません。しかし、住み始めてから「こんなはずじゃなかった」と肩を落とす事態は避けたいものです。不動産販売を手がける株式会社ウィルは、そんな購入者の不安に寄り添い、住んだ後の幸福度を追求する画期的な新サービスを2019年12月中に開始することを発表しました。
今回の目玉となるのは、同社のホームページ上で物件を検索する際、土砂災害や洪水のリスクを示す「ハザードマップ」をわずか1クリックで確認できる機能です。ハザードマップとは、自然災害による被害が予測される区域や、避難場所の情報を地図上にまとめた資料を指します。これまでは購入希望者が自ら自治体の資料を調べる必要がありましたが、この手間を劇的に解消することで、より安全な住まい選びをサポートしてくれるでしょう。
SNS上では、この発表に対して「ありそうでなかった神機能」「営業担当に聞きにくいことも自分で調べられるのは助かる」といったポジティブな反応が相次いでいます。特に昨今の異常気象や自然災害への関心の高まりから、物件そのものの価値だけでなく、土地が持つ本来のリスクを可視化する姿勢に多くの共感が集まっているようです。透明性の高い情報公開は、これからの不動産業界において信頼の証になると言えるかもしれません。
災害リスクから高低差まで!徹底した「顧客目線」のこだわり
2019年12月20日の発表によると、提供される情報は多岐にわたります。土砂災害警戒区域や河川の浸水想定に加え、今後30年以内に震度6強以上の揺れに襲われる確率までもが色分けして表示されます。これを発案した室薫部長は、1995年1月17日に発生した阪神・淡路大震災を自ら経験されており、建物だけでなく「場所」のリスクを知ることの重要性を痛切に感じているからこそ、このサービスが誕生しました。
また、地図上では把握しにくい周辺施設への「高低差」をグラフ化して表示する点も非常にユニークな試みです。駅やスーパーまでの道のりが実は急な坂道だった、といった平面図だけでは見落としがちなポイントも一目で判別できます。さらに、近隣住民による口コミ情報もプラス・マイナス両面で公開されるため、パンフレットには載らない街の「素顔」を知る貴重な手がかりとなるはずです。
私個人の意見として、不動産会社が自らマイナス情報になりかねない災害リスクを積極的に公開する姿勢は、極めて誠実であり先進的だと確信しています。通常、売る側は物件の魅力を優先して伝えがちですが、あえて「後悔させない」ために必要な情報を全て差し出す勇気こそが、真の顧客第一主義ではないでしょうか。このような取り組みが業界全体に広がることで、日本の住まい選びはより健全なものへと進化していくでしょう。
ウィルはこれまでも、2003年から中古物件の仲介とリノベーションを組み合わせた独自の提案を行うなど、既存の枠にとらわれない営業スタイルで注目を集めてきました。兵庫県宝塚市や大阪府北部、名古屋エリアを中心に展開する同社が、デジタルの力を活用して情報の非対称性を解消しようとする今回の挑戦は、まさに不動産流通の新しいスタンダードを形作る一歩となるに違いありません。
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