2020年01月01日を迎え、私たちの買い物スタイルは大きな転換点を迎えています。2019年10月01日にスタートした「キャッシュレス・ポイント還元事業」により、街中の至る所で「PayPay(ペイペイ)」などの鮮やかなポスターが目に入るようになりました。日経リサーチが実施した最新の調査によれば、4割を超える方々が決済方法を見直し、現金以外の手段を積極的に活用し始めていることが明らかになっています。
スマートフォンのアプリやクレジットカードをかざすだけで支払いが完了する利便性は、一度体験すると手放せないものとなりつつあります。財布から小銭を探す手間が省けるだけでなく、ポイントが還元されるお得感も、利用者の背中を強力に後押ししているのでしょう。しかし、こうした華やかな消費者の盛り上がりとは裏腹に、サービスを導入して決済を受け付ける「現場」からは、悲痛な叫びや複雑な困惑の声が上がり始めています。
ポイント還元終了後に潜む「手数料」の壁と現場の葛藤
東京・品川区に位置する活気あふれる戸越銀座商店街。ここにあるパン屋さんでは、2019年09月24日にキャッシュレス決済端末を導入したものの、店主の表情は決して明るくありません。国の支援があるうちは良いのですが、事業が終了した後に待ち構える「加盟店手数料」の負担が重くのしかかるからです。加盟店手数料とは、お店側が決済代行会社へ支払う「仕組みの利用料」のようなもので、これが経営を圧迫する懸念があるのです。
SNS上では「便利だから継続してほしい」という消費者側の意見に対し、店舗側からは「薄利多売の商売では手数料が命取りになる」といった現実的な反論が飛び交い、議論を呼んでいます。さらに、乱立する決済アプリの種類があまりに多く、操作方法や精算処理の煩雑さに戸惑う現場のスタッフも少なくありません。利便性を追求するあまり、現場に過度な負担を強いている現状は、決して無視できない課題であると言えるでしょう。
私自身の視点としては、現在のキャッシュレスブームは、あくまで国主導の「カンフル剤」によるものだと感じています。本当に日本社会に定着させるためには、店舗側の手数料負担を軽減する技術革新や、規格の統一による効率化が不可欠です。2020年は、数多ある決済サービスが淘汰され、真に使い勝手の良いものが残る「業界再編」の激動の年になるのではないでしょうか。真のキャッシュレス社会は、店側も笑顔になれてこそ完成するのです。
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