モノを売り切る時代から、サービスを提供して継続的に収益を上げるビジネスモデルへの大転換が進んでいます。2020年は、あらゆる価値をサービスとして届ける「XaaS(ザース)」という概念がさらに浸透するでしょう。この革新の最前線を走るのがトヨタ自動車です。従来の自動車製造という枠組みを飛び越え、人々の移動を全般的に支える「モビリティカンパニー」への変貌を遂げようとしています。
ネット上では「車を買う時代から移動を買う時代への変化を実感する」「地方の交通弱者を救う試みは素晴らしい」といった、期待に満ちた声が数多く寄せられています。
医療の未来を変える「移動病院」が長野県伊那市で始動
南アルプスの美しい山々に囲まれた長野県伊那市において、2020年1月より画期的な実証実験が幕を開けます。それは、まさに「移動する診察室」と呼ぶにふさわしい画期的なヘルスケアサービスです。
このプロジェクトを主導するのは、トヨタとソフトバンクが手を組んだ共同出資会社「モネ・テクノロジーズ」です。看護師が同乗する専用車両が患者の自宅付近を訪れ、車内のテレビ会議システムを通じて病院の医師とリアルタイムでつなぎます。これにより、遠隔での検査や的確な処置が可能となる仕組みです。
広大な面積を持つ伊那市では、中心部の医療機関へ足を運ぶことが難しい高齢者が増えており、移動にかかる高額な費用が課題となっていました。この移動サービスは、まさに地域の切実な悩みを解消する救世主となる可能性を秘めています。当初は1台から検証を開始し、将来的には自動運転技術の導入も視野に入れているそうです。
「マイルート」が紡ぐ新しい移動のカタチ
トヨタの戦略は、単に自社で完結するものに留まりません。2019年11月には、福岡市と北九州市において「マイルート」というサービスを本格的にスタートさせました。
これは「マルチモーダル」と呼ばれる次世代の交通システムです。マルチモーダルとは、鉄道やバス、カーシェアリングなど、複数の異なる移動手段を組み合わせて最適なルートを提示する利便性の高い仕組みを指します。アプリ一つで目的地までの予約から決済までを一括で行える点が非常に魅力的です。
全国の自治体や交通事業者からも「私たちの地域でも導入したい」との問い合わせが殺到しており、SNSでも「旅先での移動が格段にスムーズになりそう」と大きな話題を呼んでいます。単に車を製造するメーカーから、社会のインフラを支える存在へ。トヨタが挑む壮大な移動革命の行方に、今後も目が離せません。
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