2020年の世界景気を揺るがす?中国経済減速の真相と知っておくべきリスク要因

2020年1月9日現在、世界の経済図図は大きな転換期を迎えています。米国や日本、欧州といった先進国では、米中貿易摩擦の激化によって製造業の苦戦が伝えられているものの、国内総生産(GDP)は比較的安定した数字を維持しているようです。この背景には、現代経済が「モノ」から「サービスや情報」へと価値を移す「経済のサービス化」が進んでいる点が挙げられます。ネット通販やサブスクリプションなどのサービス部門が、国全体の活力を巧みに支えているのです。

さらに、世界的な金融緩和によって溢れ出た資金が株式市場へと流れ込み、株価の上昇が個人の資産を増やして消費を刺激する「資産効果」を生み出しています。SNS上でも「株高のおかげで買い物が旺盛だ」という声が聞かれ、悲観論ばかりではないムードが漂っているのが特徴です。しかし、こうした先進国の好循環とは全く異なる緊迫した空気が、隣国の中国市場を包み込み始めています。

現在の中国経済は、まさに内憂外患の危機に直面していると言えるでしょう。中国政府は過去に積み上がった過剰な借金を減らす「デレバレッジ(債務縮小)」を進めてきましたが、これが裏目に出て景気全体の足取りを重くしています。そこにアメリカとの貿易戦争による輸出の減少が追い打ちをかけ、かつての急成長に急ブレーキがかかっているのが現状です。

中央銀行である中国人民銀行は、市場にお金を流す金融緩和策を2019年から継続しているものの、現場の企業にはその恩恵が十分に届いていません。資金繰りの悪化は、これまでの小規模な企業から、いまや地域を代表する大企業にまでドミノ倒しのように広がりつつあります。ネットでは「取引先からの支払いが遅れて連鎖倒産が怖い」といったリアルな悲鳴が飛び交い始めており、事態は深刻です。

驚くべきことに、表舞台のニュースではあまり触れられないものの、地方の零細金融機関では預金者が窓口に殺到する「取り付け騒ぎ」まで噂されています。銀行への信頼が揺らげば、経済の血流である資金循環が完全にストップしかねません。こうした恐怖心から、企業は将来のための設備投資を完全に凍結し、投資ファンドもリスクを恐れて活動を縮小させています。

当然ながら、この冷え込みは一般市民の生活防衛策へと直結していくはずです。消費者は高級な外国製品を避け、より安価な中国産の地元製品へと乗り換える動きを強めています。現地に進出している多くの日本企業からも「売上が想定以上に激減している」という悲痛な報告が相次いでおり、もはや対岸の火事では済まされない局面を迎えたと言えます。

本来であれば、政府が大規模な財政出動を行って景気をテコ入れすべきタイミングですが、中国当局は再び債務バブルが破裂することを警戒し、大胆な政策に踏み切れていません。私は、この政府の「慎重すぎる姿勢」こそが、かえって市場の不安を長引かせる最大の要因だと考えています。2020年は、この巨大なリスクが世界へ飛び火しないか、片時も目が離せない1年になるでしょう。

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