旅行・ホテル業界の異端児が語る!沢田秀雄氏のイノベーション経営論とAIを活用した驚異の未来戦略

これからのビジネス界を生き抜くために、私たちはどのようなマインドを持つべきなのでしょうか。その大きなヒントを、旅行業界やテーマパーク再建で数々の伝説を残してきたエイチ・アイ・エス(HIS)の沢田秀雄氏が熱く語ってくださいました。SNSなどインターネット上でも「経営トップの覚悟が違いすぎる」「今の日本に必要なのはこのスピード感だ」と、その先進的な考え方に多くの共感の声が寄せられています。

沢田氏がこれからのビジネスにおいて最も重要視しているのが、先端テクノロジーの導入です。特に人工知能である「AI」や「ロボット」の進化は、今後のサービス業のあり方を劇的に変える可能性を秘めています。現在、店舗などには数多くのオペレーターが在籍していますが、将来的にはその役割の多くがAIに移行していくと沢田氏は分析します。AIがデータを蓄積して自ら賢くなる「ディープラーニング」などの技術がさらに成熟すれば、人間よりも正確でスピーディーな対応が可能になるからです。

さらに、このテクノロジーの波は宿泊業界にも大きなイノベーションを巻き起こしています。日本国内で展開され注目を集めている「変なホテル」は、フロントなどに生産性の高いロボットを導入することで、深刻な人手不足という社会課題を見事にクリアしました。同氏は、国内でロボットホテルを早期に100件まで増やす一方で、海外では高品質なサービスを重視した4つ星や5つ星の高級ホテルを100件展開するという、状況に応じた極めて柔軟な二極化戦略を進めています。

スポンサーリンク

世界を視野に入れた金融事業への進出と勝つための「オンリーワン」戦略

沢田氏の視線は、既存の旅行やホテルの枠組みを越えて、すでに「世界」という巨大な市場を見据えています。現在、海外の銀行を取得するための準備を水面下で着実に進めているとのことです。スマートフォンの普及によって、あらゆる手続きが手のひらの上で完結する現代において、従来型の店舗を持つ地方銀行などは厳しい状況に直面すると予測されます。だからこそ、国から営業の許可を得た「ライセンス事業」である銀行を保有することが、世界で戦うための強力な武器になると考えているのです。

日本のサービス業は生産性が低く海外では通用しないという悲観的な声もありますが、沢田氏は日本のポテンシャルを強く信じています。現に、同社が手がけるシステムは最初から海外市場を前提に開発されており、カナダでは買収によってすでに旅行最大手の地位を築きました。ビジネスで勝ち残る条件として同氏が挙げるのは、世の中のためになるという「大義名分」があり、他社の真似ではない「オンリーワン」であることです。世界一でなくても、特定の地域や分野で1位になれば、利益の構造は劇的に変化します。

しかし、どれほどの実績を上げても決して油断は許されません。2019年9月24日には、世界的な老舗旅行大手であるイギリスのトーマスクックが破綻するという衝撃的なニュースが世界を駆け巡りました。この歴史的な出来事は、既存の店舗ビジネスにしがみつくことの危うさを物語っています。これからの時代は、スマートフォンを中心としたデジタルサービスへ迅速にシフトしなければ、どんな大企業であっても生き残ることは難しいという厳しい現実を、沢田氏は強く警告しています。

赤字事業からの撤退基準と経営トップに求められる4つの資質

沢田氏の経営判断は非常に合理的であり、同時に極めて迅速です。黒字化の目処が立たない事業の撤退基準について、同氏は「3年やって駄目なら撤退する」という明確なルールを設けています。かの有名な長崎県のテーマパーク「ハウステンボス」の再建を引き受けた際も、地元の市長にこの条件を提示した上でスタートしました。結果として、驚異的な手腕により初年度で見事に黒字化を達成しましたが、長年赤字を垂れ流し続けるような大企業は思い切って撤退すべきだというのが、同氏の持論です。

「経営の成否の7割から8割は社長で決まる」と言い切る沢田氏。優れたリーダーを迎えれば、どのような業種の会社であっても生まれ変わることができると主張します。そんな同氏が考える、次世代のリーダーに求められる資質は4つあります。それは「優れた人間性」「未来を見通す先見性」「従業員を引っ張るマネジメント力」、そして「運の良さ」です。やる気とセンス、そして運を兼ね備えたトップが舵を取ることこそが、企業を飛躍させる最大の原動力になります。

日本企業がより世界で戦えるようになるためには、政府による「規制緩和」も欠かせません。現在の日本はルールが多すぎて、斬新なアイデアが生まれても即座に行動へ移せないのが現状です。アメリカのように、一般のドライバーが自家用車で乗客を運ぶ「ライドシェア」や電動キックボードといった新技術をまず走らせてみて、危険があれば後からルールを作れば良いという、柔軟で挑戦を称える社会の仕組みづくりが今まさに求められています。

編集者の視点として、沢田氏の「規制は後付けでいい」という言葉には、停滞する日本経済を打破する強烈な一撃が込められていると感じます。失敗を恐れて前例踏襲を続ける経営者が多い中、テクノロジーを信じてスピード感を持って変化し続ける重要性を、この記事は私たちに教えてくれています。既存の古いルールにとらわれず、まずは一歩を踏み出す圧倒的な当事者意識を持つことこそが、これからの激動の時代を勝ち抜くための唯一の正解と言えるでしょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました