みなさんは、2019年から2020年にかけての年末年始をどのように過ごされましたでしょうか。航空各社から発表された利用実績によると、この期間は最大9連休という日並びの良さも手伝い、国際線と国内線ともに前年を上回る大盛況となっています。
特に海外旅行への機運が高まっており、国際線の搭乗者数は前年比3.7%増の73万3871人を記録しました。SNS上でも「長期休暇を利用して憧れのヨーロッパへ旅立ちます」といった歓喜の声が溢れ、成田空港や羽田空港の国際線ターミナルは連日多くの人で賑わいを見せています。
今回の年末年始における最大のトピックは、全日本空輸(ANA)がハワイ路線に投入した超大型旅客機「A380」の驚異的な効果でしょう。A380とは、総2階建てで500席以上を持つ世界最大の旅客機のことです。ANAはこの機体の導入により、供給座席数を一気に1.5倍へと拡大させました。
座席数を大幅に増やしたにもかかわらず、ハワイ路線の旅客数は前年比48.8%増という驚異的な伸びを記録しています。さらに、利用率も91.4%とほぼ満席の状態で推移しました。機内からハワイの旅を楽しめるリゾート感溢れる演出が、見事に旅行者の心を掴んだ結果といえます。
一方で、日本航空(JAL)も負けてはおらず、長距離路線の需要を確実に掘り起こしています。米大陸線が12.2%増、欧州線が14.0%増と、いずれも2桁増の大躍進を遂げました。これほど長い休みを確保できる機会は滅多にないため、遠出を選ぶ方が増えるのは当然の心理かもしれません。
しかし、華やかな欧米路線の裏で、主力の中国路線は苦戦を強いられているのが現状です。ANAとJALはともに座席数を10%近く増やしたものの、旅客数は前年を約5%下回りました。これは、現地中国系の航空会社である「キャリア」が運航便数を増やし、価格競争が激化したことが原因です。
中国路線の落ち込みを欧米路線の好調さが補うという、航空業界のパワーバランスの変化が鮮明になった年末年始といえます。激しい競争の中で、日本の航空会社が今後どのような独自価値を提供していくのか、編集部としてもサービスの差別化戦略に注目していきたいところです。
国内に目を向けると、航空各社は一様に前年を上回る堅調な動きを見せました。ANAグループが8.4%増の156万9025人、JALグループが5.3%増の116万9171人を達成したほか、スカイマークやソラシドエアなどの各社も順調に利用者を伸ばしています。
新幹線も過去最高を記録!台風の傷跡を乗り越えた鉄道各社の底力
空の便だけでなく、陸の移動を支える鉄道も驚異的な数字を叩き出しています。JR6社の総輸送人数は2%増の1316万人となり、なんと10年連続で前年を上回る快挙を達成しました。帰省や国内旅行の足として、新幹線や特急列車が確固たる地位を築いている証拠でしょう。
なかでもJR東海は4%増と勢いがあり、東海道新幹線の1日平均利用者数は40.7万人と過去最高を更新しています。日本の大動脈として24時間体制に近い超過密スケジュールを安全に運行し続ける技術力には、改めて日本のインフラの質の高さに感動を覚えざるを得ません。
東日本エリアでは、2019年秋に発生した台風19号による甚大な被害の影が心配されていました。実際に北陸新幹線は期間中の運行本数が1割減る事態となりましたが、利用者数はわずか1%減に留まっています。この驚異的な踏ん張りは、復旧に尽力した関係者の努力の賜物です。
SNS上でも「北陸新幹線を走らせてくれてありがとう」といった、感謝と応援の投稿が数多く見られました。災害という大きな試練を乗り越え、年末年始の風物詩である移動の喜びを支え切った鉄道各社の底力には、一人のユーザーとして深く敬意を表したいと感じます。
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