海外で紡がれた家族の絆!美術史家・金沢百枝さんが語る「父の特製お雑煮」に隠された温かい秘密とは?

少女時代の大半を異国の地で過ごした美術史家の金沢百枝さんが、かつてロンドンで迎えたお正月のお話を披露してくださいました。幼い頃のインド生活では、数ヶ月遅れで届く紅白歌合戦の録画を夏に浴衣姿で鑑賞したという、海外在住ならではのユニークな思い出が残っているそうです。

その後に移り住んだイギリスのロンドンでは、親戚も身近におらず、静かな新年を迎えるのが定番でした。家族4人でこぢんまりと囲むボードゲームや花札は、お父様の抜群の盛り上げ上手な一面もあり、特別な娯楽だったと振り返ります。

SNS上では「海外での静かなお正月の描写がとても素敵」「お父様とのゲームの時間が目に浮かぶようで微笑ましい」といった、温かいお正月の過ごし方に共感する声が多数寄せられています。

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母の不在に奮闘する父!北海道流「休むための雑煮」

そんな金沢百枝さんが2020年01月04日のエッセイで明かした、一生忘れられない特別な思い出があります。それは、お母様の手術と弟さんの帰国が重なり、お父様と2人きりでロンドンに残されたお正月の出来事でした。普段は料理を一切しないお父様が、一念発起して台所に立ったのです。

お父様は「北海道のお雑煮を作ろう」と提案されました。お父様の故郷である小樽の大家族の思い出が詰まった、ストーブの上で常に温められている特大鍋の雑煮です。

ここで興味深いのが、お父様が語った雑煮の定義です。「雑煮とは、普段忙しい母親が正月の間だけでも休めるようにするための料理」という、優しさに満ちた教えでした。

インターネット上では、このお父様の言葉に対して「なんて素敵な考え方なんだろう」「我が家でもこの風習を取り入れたい」と、称賛のコメントが溢れています。家事の負担を減らすという知恵は、現代の私たちにとっても深く胸に刺さる視点ではないでしょうか。

ハレの日の料理が教えてくれた、形を変えていく家族の愛

不慣れな手つきで、2019年12月31日の大晦日に大量に作られたお雑煮は、具材の形こそ不揃いでした。しかし、お母様が事前に用意してくれた出汁の可能性もあり、その味はどこか懐かしく安心するものだったそうです。

日本の祖母から届いた切り餅を各自で焼き、寸胴鍋のスープに入れて、何日も繰り返し温め直して食べ進めました。次第に鶏肉の旨味が溶け出し、チキンスープへと変化していく過程も、格別な味わいへと昇華されていきます。

ハレの膳という言葉をご存知でしょうか。これはお正月やお祝い事など、非日常の特別な日に用意されるおめでたい料理を指す専門用語です。今回のお雑煮は、日が経つにつれてその格式高い雰囲気こそ薄れていきましたが、それ以上に優しく、心に染み渡る味わいへと変化しました。

私はこの記事を読み、お正月の形式に縛られる必要はないと感じました。形にとらわれず、お互いを思いやる気持ちこそが、真の伝統を形作るのではないでしょうか。ロンドンで生まれたこの味は、翌年以降も金沢家の定番となり、今でも大切に受け継がれているそうです。

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