中国国家統計局が2020年1月17日に発表した最新データによると、2019年の出生数は1465万人にとどまり、前年から58万人も減少したことが判明しました。この数字は、歴史的な大飢饉に見舞われた1961年以来、実に58年ぶりの低水準という衝撃的な結果です。SNS上でも「これほど急激に子供が減っているとは」「将来の労働力不足が心配だ」といった、驚きと不安の声が国内外で瞬く間に広がっています。
かつて人口抑制のために実施されていた「一人っ子政策」ですが、中国政府は2016年からすべての夫婦に2人までの出産を認める「二人っ子政策」へと舵を切りました。しかし、その呼び水も3年が経過した今、早くも効果が薄れているようです。出生数を総人口で割った割合を示す「普通出生率」は1.048%を記録し、これは1949年の建国以来で最も低い数値となってしまいました。
専門用語として登場する「普通出生率」とは、人口1000人に対して1年間に何人の赤ちゃんが生まれたかを表す指標です。この数字が低下していることは、単に子供の数が減っただけでなく、社会全体の活力が失われつつあるサインと言えるでしょう。今後は出産適齢期を迎える若い女性の人口そのものが急減する見通しであり、現在の状況を見る限り、少子化の波を止めるのは容易ではないと考えられます。
その一方で、医療技術の進歩や生活水準の向上による長寿化に伴い、高齢化の波は確実に押し寄せています。2019年末の時点で、総人口に占める65歳以上の高齢者の比率は12.6%に達し、前年末から0.7ポイントも上昇しました。この少子高齢化というダブルパンチは、国家の財政、特に医療や年金といった社会保障制度に対して非常に重い制度的負担を突きつけることになります。
現在の中国では公的年金が省ごとに独立して運営されていますが、すでに一部の地域では年金の積立金が底をつくという深刻な事態に直面している模様です。現役世代が減り、支えられる側が増えれば、持続可能な経済成長にブレーキがかかるのは避けられません。育児費用の高騰や過酷な競争社会といった根本的な原因にアプローチしなければ、抜本的な解決は難しいのではないでしょうか。
なお、2019年末時点の総人口そのものは、出生数が死亡者数を上回ったことで14億5万人となり、ついに14億人の大台を突破しました。しかし、この人口規模を維持しつつ健全な社会を保つためには、若者が未来に希望を持てるドラスティックな子育て支援策が急務です。大国の人口動態が世界経済に与える影響は巨額であるため、今後の政府の出方に世界中が注目しています。
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