イカ不漁を乗り越える!妙高市「丸尚」が仕掛ける2023年新工場と割烹商材への大胆シフト

新潟県妙高市に拠点を置く食品加工の「丸尚」が、大きな転換期を迎えています。宿泊施設や料亭から高い評価を得ている「割烹商材」の生産体制を、劇的に強化することが判明いたしました。なんと2023年を目標に最新の新工場を稼働させ、現場の負担を減らす調理支援製品のラインナップを大幅に拡充する計画です。背景には、近年の深刻なイカの不漁に伴う原材料費の高騰があります。この危機を乗り越えるため、同社は中期的に割烹商材の売上比率を、現在の15%から50%へ引き上げるという大胆な戦略を打ち出しました。

ネット上やSNSでも「旅館の美味しい茶わん蒸しが効率化されているのは驚き」「イカの不漁は深刻だから、こうした業態転換は応援したい」といった驚きと期待の声が広がっています。企業の生存をかけたこの挑戦は、多くの消費者の関心を集めているようです。丸尚は新工場建設に向けて、すでに妙高市の本社隣接地に約3000平方メートルの敷地を確保しました。新設される「第5工場」は平屋建てで、床面積は約2000平方メートルを予定しています。投資額は約5億円を見込んでおり、同社史上最大規模のプロジェクトです。

スケジュールとしては、2022年から2023年をメドに着工および完成を目指しています。実は2019年に約2億円を投じ、新工場の予定地隣に最新の冷蔵・冷凍倉庫をすでに新設済みです。新しい第5工場はこの倉庫と直結させ、生産から出荷までをスムーズに行える効率的な動線を構築します。さらに、食品の組織を破壊せずに急速に凍らせる「トンネルフリーザー」と呼ばれる特殊な急速凍結装置を2機も導入する予定です。これにより、食材の鮮度や旨味を閉じ込めたまま、高品質な製品を大量に届けることが可能になります。

長井清一社長は「今後はタコやイクラといった水産物の加工も検討している」と、力強く語ってくださいました。丸尚の強みは、飲食店やホテルの厨房を救う高度な業務用食品加工技術にあります。例えば、人気の割烹商材である「茶わん蒸しの具」は、数種類の具材を冷凍したものです。これをだし入りの卵液と合わせて加熱するだけで、職人の技術がなくても本格的な味を再現できます。観光業界や外食産業を悩ませる深刻な人手不足という社会課題に対し、まさに時代が求める解決策を提示していると言えるでしょう。

近年続くスルメイカの記録的不漁は、売上の7〜8割をイカ刺しに頼る同社にとって死活問題でした。2020年1月には関連製品の値上げを余儀なくされており、長井社長も「イカへの高い依存度は将来的なリスクになる」と強い危機感を募らせています。だからこそ、第5工場はあえてイカ以外の製品加工に特化させる方針です。2019年10月期の売上高は約10億円ですが、新工場稼働までに15億円への拡大を狙います。伝統を守るためにあえて変化を選ぶ丸尚の決断は、地域経済の未来を照らす希望になるに違いありません。

コメント

タイトルとURLをコピーしました