2020年冬は記録的な暖冬による雪不足が深刻化しており、ウインタースポーツの聖地である新潟県が大きな打撃を受けています。そこで新潟県は2020年1月16日、深刻な少雪被害に直面している事業者を救済するため、異例の緊急支援策を打ち出しました。
県が発表した目玉政策は、売り上げや受注が激減している企業を対象とした「少雪対策特別融資」の実施です。なんと最大3000万円までの融資が可能で、資金繰りに苦しむ地元の観光業や建設業者にとっては、まさに恵みの雨となるのではないでしょうか。
この異例とも言える事態に対し、SNS上では「雪が降らないと生活できない人がたくさんいるから、この迅速な対応は本当にありがたい」「スキー場が営業できないのは死活問題なので、県が動いてくれてホッとした」といった、安堵と支持の声が数多く寄せられています。
今回の深刻な状況を物語るのが、県内5箇所の指定観測点における2020年1月15日時点の平均累計降雪量です。その数値はわずか23センチメートルにとどまり、なんと過去30年間で最も少ない歴史的な大減雪を記録してしまいました。
この雪不足により、新潟県内にある57箇所のスキー場のうち、現在稼働できているのはわずか30施設と半数近くが悲鳴を上げています。ウインタースポーツの機会が奪われるだけでなく、周辺の民宿や小売店、サービス業にまで経済的な悪影響がドミノ倒しのように広がっているのです。
融資制度の仕組みと除雪業者へのスピード支援策
ここで注目したい「融資」とは、金融機関などから事業資金を借り入れる仕組みを指します。今回の特別融資は2020年1月16日から2020年4月30日まで申請を受け付けており、すでに実害が出ている企業だけでなく、今後の資金繰りに不安を抱える事業者も対象です。
返済期間は7年以内で、金利は期間に応じて1.25%から1.65%に設定されました。同様の措置は2015年度と2016年度にも行われましたが、雪が少なかった2015年度には147件、総額15億円もの利用実績があり、2019年度も同規模の需要が見込まれています。
さらに県は、冬の道路を守る建設業者への配慮も忘れていません。雪が降らなくても出動に備えて支払われる「基本待機料」について、通常なら2020年3月末に一括精算されるところを、希望者には2019年12月分を前倒しで支払うという画期的なスピード対応を講じました。
花角英世知事は2020年1月16日の定例会見で、年末から観光地などを深く心配していたと吐露しています。また、このまま雪が少ない状態が続けば、春以降には農業を営む人々を苦しめる水不足に発展しかねないと、強い危機感を示しました。
気候変動の波が地域の基盤産業を脅かす中、行政がいかに迅速にセーフティネットを張れるかが問われています。今回の先手を打った新潟県の緊急対策が、地域の経済と人々の雇用を守る強力な盾となることを切に願わずにはいられません。
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