日産自動車の元会長であるカルロス・ゴーン被告が、保釈中の身でありながら日本を無断で出国した事件は、世界中に大きな衝撃を与えました。現地メディアの報道によると、逃亡先であるレバノンの検察当局は2020年1月9日に、ゴーン氏への事情聴取を行う方針を決定したそうです。
今回の聴取は、国際刑事警察機構(通称ICPO)から最も緊急性が高いとされる「赤手配(国際逮捕手配書)」が届いたことに伴う手続きとなります。この赤手配とは、加盟国に対して容疑者の身柄拘束や引き渡しを求める要請ですが、実は法的な強制力を持っていません。
そのため、実際に身柄を拘束するかどうかはレバノン側の司法判断に委ねられており、現地の政府が元会長を擁護する構えを見せていることから、拘束の可能性は極めて低いと見られています。日本の外務省は、現地の駐レバノン大使がアウン大統領から全面協力を約束されたと明かしていますが、実際の対応には温度差が感じられるでしょう。
SNS上では「民間機での極秘出国なんて映画のような展開だ」と驚く声がある一方で、「司法の網を潜り抜ける行為は許されない」といった批判的な意見が殺到し、世界的な大論争へと発展しています。国家間の法律や主権の壁を巧みに利用した今回の逃亡劇は、国際司法のあり方に一石を投じる形となりました。
さらに2020年1月9日の聴取では、レバノンにとって敵対国であるイスラエルにゴーン氏が過去に渡航していた容疑についても追及される見通しです。地元弁護士の告発を受けたこの問題に対し、ゴーン氏は記者会見で「ルノーのCEOとしてフランスのパスポートで入国した」と釈明しました。
個人的には、いくら経営者として多大な功績があったとしても、自らの疑惑から逃れるために不法な手段を選ぶ姿勢には強い疑問を抱かざるを得ません。レバノン当局には、国際社会からの信頼を損なわないためにも、身内をかばうことなく厳正かつ透明性の高い調査を行ってほしいと切に願います。
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