フェイスブックが挑む金融革命!デジタル通貨「リブラ」が世界を震撼させる理由とステーブルコインの全貌に迫る

世界中で利用されている巨大SNSの米フェイスブックは、2019年6月18日に革新的なデジタル通貨「リブラ」の構想を世に送り出しました。これまでビットコインをはじめとする暗号資産に対して静観していた各国の金融当局も、今回の発表には一転して強い警戒感を示しています。ネット上では「ついに本命のデジタル通貨が登場した」と興奮する声が上がる一方で、「国家の通貨主権が脅かされるのではないか」といった不安も渦巻いており、SNSはかつてないお祭り騒ぎに包まれているのです。

そもそもリブラがこれほどまでに注目を集めるのは、ビットコインのように価格が乱高下しない仕組みを取り入れているからにほかなりません。このような特徴を持つデジタル通貨は「ステーブルコイン(価値安定型暗号資産)」と呼ばれています。これは、米ドルやユーロといった信頼性の高い複数の法定通貨を裏付け資産として保有することで、価値を一定に保つ最先端のシステムです。価格の暴落を防ぐこのアプローチこそが、実用性を高める鍵となっています。

実は、こうした安定型のデジタル通貨はリブラが初めてではありません。代表例として挙げられるのが、香港のテザー社が2015年2月25日から提供を開始した「テザー(通称:USDT)」という通貨です。テザーは米ドルと「1対1」の価値で連動するように設計されており、激しい値動きに振り回されることなく安心して使える決済手段として誕生しました。いつでも本物のドルと交換できる安心感が、多くの投資家に重宝されている理由でしょう。

利用者が1ドルを預けると、それと引き換えに1USDTが手に入るという極めてシンプルな仕組みで運営されています。集まったドルは現金や換金しやすい安全な金融資産として保管され、引き出し要求にいつでも応えられるよう管理されている仕組みです。しかし、一部のネットユーザーからは「本当に同額のドルを裏で保管しているのか」と、その透明性を疑問視する厳しい意見も飛び交っています。利便性の裏にある運営体制の検証は、今後の大きな課題です。

現在、テザーは同種の通貨の中で最大の市場規模を誇っています。しかし、その規模はビットコインのわずか3%程度にとどまっているのが実情です。主に中国本土のように当局の厳しい規制によって暗号資産の直接取引が難しい地域の投資家たちが、ドルやビットコインへアクセスするための「経由地」として活用している側面が強いと言えます。ニッチな需要を満たす存在から、誰もが日常的に使う決済手段へと進化するには、まだ高い壁が存在するのです。

これに対して、今回登場したリブラのポテンシャルは文字通り桁違いと言えます。何しろフェイスブックには世界で約24億人もの膨大なユーザーがひしめいているからです。もしもこの巨大なネットワークでリブラが使われ始めれば、その流通量は瞬く間に爆発し、既存の金融システムを根底から塗り替えてしまうでしょう。この圧倒的なスケール感こそが、テザーのような先行事例とは比較にならないほど世界中に衝撃を与えている最大の理由なのです。

さらにフェイスブックは、私たちが日常的に利用している膨大な個人データを握っています。これに決済という強力な武器が加われば、あらゆる生活インフラを独占する巨大な経済圏が誕生するかもしれません。利便性が極限まで高まる一方で、一企業にすべての情報が集中することへの恐怖を覚えるのは私だけでしょうか。一歩間違えれば、便利さと引き換えに私たちのプライバシーが完全に監視下へ置かれるディストピアが到来しかねません。

とりわけ、経済や政治の基盤が脆弱な発展途上国においては、リブラの存在は死活問題になり得ます。自国の通貨よりも信頼できるリブラへ人々が一斉に資産を移し替えてしまえば、国家の通貨が大暴落する引き金になりかねないからです。また、高い匿名性を悪用した犯罪資金の移動や脱税に利用されるリスクも指摘されています。私たちは今、テクノロジーの進化がもたらす果実を受け取るだけでなく、その裏にある国家規模の危機にも目を向けるべきです。

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