テニス界の女王が、再び思い出の詰まったあの聖地へと帰ってきました。2020年1月21日、テニスの4大大会(グランドスラム)の一つである全豪オープンテニスが開幕し、前回チャンピオンの大坂なおみ選手が女子シングルス1回戦に登場したのです。会場となったセンターコートには数多くの日本人ファンも駆けつけ、スタンドからは温かい声援が降り注いでいました。彼女は「他では味わえない最高の雰囲気。メルボルンはツアーの中で最もお気に入りの場所かもしれません」と満面の笑みで語り、ディフェンディングチャンピオンにふさわしい素晴らしい滑り出しを見せてくれました。
試合開始直後は、大会初戦特有のプレッシャーや緊張感からか、ショットの精度を欠いてミスが先行する場面も見受けられました。しかし、自慢の武器であるサービスゲーム(自分がサーブを打つ側のゲームのことで、現代テニスでは圧倒的に有利とされる展開)を確実にキープし続けることで、決して相手に試合の主導権を渡しません。第1セットが2対2で迎えた勝負所の第5ゲーム、相手のサービスゲームを破る「ブレーク」に成功すると、そこから一気に4ゲームを連取してこのセットを先取しました。
続く第2セットでは、中盤に2対4とリードを許して追いかける展開を強いられることになります。かつての彼女なら焦りが見える場面ですが、今の女王は一味違いました。「ここで立ち止まっていれば、ストレート勝ちのチャンスを逃してしまう。今やるべきプレーに意識を集中させよう」と心の中で自らを鼓舞したそうです。一気に集中力を高めるスイッチが入ると、そこからは圧巻の好プレーを連発し、再び4ゲームを立て続けに奪って世界ランキング59位の初対戦相手を退けました。
コート上では時折柔らかな笑顔を覗かせ、ミスや素晴らしいショットに対しても感情を爆発させることなく、常に冷静沈着にプレーする姿が印象的でした。そんな彼女の佇まいからは、世界トップ選手としての洗練された風格がはっきりと漂い始めています。この1年間における自身の成長について問われると、「初戦で完璧さを求めるのではなく、試合を通じて徐々に調子を上げていくことが重要なのです。それと同時に、自分の思い通りに進まない展開も受け入れる強さが必要だと学びました」と、精神的な進化を言葉に滲ませていました。
SNS上でもこの圧倒的な勝利は大反響を呼んでおり、「ミスがあっても動じないメンタルの強さに感動した」「サーブの破壊力が異次元で、連覇への期待が高まる」といったファンからの熱い歓喜のコメントが溢れかえっています。精神面での目覚ましい成長は、多くのテニスファンの心を強く惹きつけて離しません。逆境でも崩れない芯の強さを手に入れた彼女なら、技術的な課題を克服しながら、今大会もファンを魅了する素晴らしいテニスを見せてくれるに違いないと私は確信しています。
今回のスタンドには、1年前の緊張感に満ちた激闘を直視できず、娘の試合を生観戦できなかった父親が関係者席から温かい視線を送っていました。さらに大坂選手は「初めてメルボルンを訪れた母親にも、この場所を心から楽しんでもらえたら嬉しいです」と、家族への優しい気遣いも口にしています。家族の絆を力に変えて戦う彼女が、この特別な思い出の地で、2020年は一体どのような感動のドラマを紡ぎ出してくれるのでしょうか。連覇へ向けて力強く歩み出した女王の今後の戦いから、一瞬たりとも目が離せません。
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