子どもの医療費助成に潜む「自治体格差」とは?全国一律の無料化がもたらす安心な未来へのステップ

子どもが突然熱を出したり、怪我をしたりした時、保護者の強い味方になるのが地方自治体による「乳幼児医療費助成制度」です。しかし、この子どもの医療費に関する支援内容が、住んでいる地域によって大きく異なっている現状をご存知でしょうか。現在、各自治体が独自の財政や方針で助成を行っているため、対象年齢や自己負担額に激しい格差が生まれています。

インターネット上やSNSでも、この問題はたびたび話題にのぼっています。「引っ越した途端に子どもの医療費が有料になって驚いた」「生まれた場所で子どもの健康へのサポートに差があるのはおかしい」といった、子育て世代からの切実な声が数多く寄せられているのです。不公平感を抱く親御さんが増えるのも、無理のないことだと言えるでしょう。

ここでいう乳幼児医療費助成制度とは、健康保険が適用される医療費のうち、本来であれば窓口で支払う自己負担分を自治体が代わりに負担してくれる仕組みを指します。非常にありがたい制度ですが、国による全国一律の基準がないため、高校生まで完全無料の地域もあれば、就学前までしかカバーされない地域もあるのが実態です。

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なぜ全国統一の制度が必要なのか

日本経済新聞の「私見卓見」にて、金融機関に勤務する馬場啓明氏が指摘しているように、子どもの医療費助成制度は今こそ全国で統一されるべきだと考えます。少子化対策や子育て支援を国家の重要課題と位置づけるのであれば、子どもの命や健康を守るためのセーフティネットに地域格差が存在することは、大きな矛盾をはらんでいるからです。

一部では「無料化すると、必要のない軽症でも病院に駆け込む『コンビニ受診』が増えて医療費が膨張する」という懸念の声もあります。しかし、専門知識のない親が医療費を気にして受診をためらい、結果として子どもの病気が重症化してしまうリスクのほうが、社会全体にとってはるかに深刻な損失ではないでしょうか。

2020年01月22日現在、地方自治体は人口獲得のための「目玉施策」として医療費無料化を競い合っている側面も見られます。しかし、財政の豊かな自治体だけが手厚い支援を行える現状は健全とは言えません。国が財源を確保し、全国どこに生まれても等しく質の高い医療を無料で受けられる環境を整えることこそが、本当の意味での少子化打破につながるはずです。

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