コンビニ飽和論は嘘?2019年店舗初減少の裏に隠された真実とSNSで話題の「省人化」最前線!

身近で便利なコンビニの店舗数が、2019年12月31日時点で初めて減少へと転じました。このニュースに対し、SNSでは「ついに飽和状態になったのか」「24時間営業はもう限界だと思う」といった驚きや納得の声が多数上がっています。

日本フランチャイズチェーン協会が発表したデータによると、2019年末における主要7社の総店舗数は5万5620店となり、前年と比べて123店少なくなりました。大手3社を詳しく見ると、セブン-イレブンが288店増やした一方、ローソンは横ばい、ファミリーマートは127店減らしています。

しかし、これを見て「コンビニの時代は終わった」と考えるのは早計でしょう。実は店舗数が減った一方で、年間の全店売上高は11兆1608億円と前年比で1.7%も伸びているのです。既存店の売上高も初めて10兆円の大台を突破しており、世間の需要は依然として高いことが分かります。

2019年10月1日からの消費税率引き上げに伴い、政府が導入した「キャッシュレス・消費者還元事業(ポイント還元制度)」も追い風になりました。現金での支払いが多かったコンビニですが、この制度をきっかけに電子マネーやスマホ決済を利用する人が急増し、利便性がさらに増しています。

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ドラッグストアや外食との戦い!勝敗を分ける「中食」の魅力

市場では「勢いのあるドラッグストアに客を奪われているのではないか」という懸念も囁かれています。ドラッグストアは安価な加工食品で攻勢をかけていますが、彼らがターゲットにしているのは主に食品スーパーの顧客層です。

コンビニの最大の強みは、お弁当や総菜に代表される「中食(なかしょく)」の充実度にあります。中食とは、家庭外で調理された食品を購入して自宅や職場で食べる食事形態のことです。単身世帯の増加や女性の社会進出が進む現在、この手軽な中食へのニーズはさらに高まっています。

私は、現在の消費動向を見る限り、コンビニの市場が飽和しているとは到底思いません。軽減税率による外食との価格差や、家で手軽に美味しいものを食べたいという消費者心理を追い風に、むしろ外食産業から多くの顧客がコンビニへ流れ込んでくる可能性すら秘めていると考えます。

24時間営業の転換期と問われる「省人化」への挑戦

では、なぜ店舗数が減少したのでしょうか。その背景には、人手不足の解消を後回しにしたまま出店を急ぎ、現場の店舗オーナーを疲弊させてしまった本部の歪な拡大路線があります。大阪府東大阪市の店舗から端を発した24時間営業を巡る問題は、大きな社会議論を巻き起こしました。

SNSでも「オーナーの負担が大きすぎる」「24時間開いている必要はない」という意見が噴出しています。セブン-イレブンが批判の矢面に立たされましたが、裏を返せばそれだけ注目度が高く、まだ成長の余地がある証拠です。これを受けて各社は、深夜営業の見直しへ舵を切り始めました。

今後の成長に欠かせないキーワードが「省人化(しょうじんか)」です。これは、機械の導入や業務プロセスの見直しによって、これまで必要だった労働力を減らす取り組みを指します。配送員を固定費として抱えないネット通販勢に対抗するためにも、実店舗の効率化は必須課題です。

現在セブン-イレブンでは、1店舗あたり約20人のスタッフで運営していますが、レジの自動化や食洗機の導入により、人数を3分の2まで削減できる仕組み作りを模索しています。一方のローソンでも、自動でお釣りが出る新型レジを導入し、すでに現場の作業時間を毎日数時間カットすることに成功しました。

環境問題と経営効率を両立させる「廃棄ロス」の削減

もう一つの重要課題が、売れ残りによって生じる「廃棄ロス(食品ロス)」の削減です。売れ残った商品の廃棄費用はオーナーの経済的負担を重くするだけでなく、環境保護の観点からも社会的な批判を浴びやすいため、早急な対策が求められています。

セブン-イレブンでは、保存料に頼らずに長持ちする商品の開発を進めた結果、24時間以上店頭に陳列できる品揃えが全体の8割に達しようとしています。これが定着すれば、1日3便行っているトラックの配送回数を減らすことができ、店内の品出し作業だけでなく、配送コストの削減にも繋がるでしょう。

人口減少が続く日本において、昔のようなイケイケドンドンの店舗拡大は通用しません。本部主導の強気な経営から脱却し、現場の「働き方改革」を本気で推進すべき時が来ています。消費者の信頼は失われていないからこそ、効率化と魅力的な商品開発を両立できた企業だけが生き残るでしょう。

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