自国開催という一生に一度の晴れ舞台を目前に控え、アスリートたちの熱い戦いがついに最終局面を迎えています。2020年7月24日の東京五輪開幕まで残り半年となったいま、日本代表の座を巡る争いは、本番のメダル争い以上に過酷だとも囁かれているのです。
特に注目が集まる柔道界では、2020年2月に運命の大一番が待ち受けています。まずは2020年2月8日と2020年2月9日に開催されるグランドスラム(GS)パリ大会、そして2020年2月21日から2020年2月23日のGSデュッセルドルフ大会の2つの国際大会が極めて重要な分岐点となります。
ここで圧倒的な実力を証明し、ライバルとの差を広げた選手は、4月の全日本選抜体重別選手権を待たずに内定を獲得できます。これは全日本柔道連盟の強化委員会において3分の2以上の賛成を得ることで、早期に代表へと選出される特別な仕組みとなっています。
早期に内定を決定する理由は、本番に向けて十分な準備期間を確保し、選手のコンディションを最高潮に持っていくためです。すでに2019年の世界選手権とGS大阪を制した女子78キロ超級の素根輝選手が、この恩恵を受けて第1段階の内定を勝ち取っています。
そして今、第2段階の内定に最も近づいているのが、男子73キロ級の絶対王者である大野将平選手です。2016年のリオデジャネイロ五輪金メダリストである彼は、2018年のアジア大会以降、なんと一度も負けていないという驚異的な強さを誇っています。
ライバルである橋本壮市選手を退けて出場した2019年の世界選手権でも、他を寄せ付けない圧倒的な強さで頂点に立ちました。怪我による欠場もありましたが、この2月の欧州遠征で勝利を収めれば、彼が掲げる「2つ目の集大成」への道は確実なものとなるでしょう。
一方、女子52キロ級で連覇を果たしている阿部詩選手からも目が離せません。直近のGS大阪では悔しい敗戦を喫したものの、彼女がこれまでに積み上げてきた実績は頭一つ抜けています。この遠征で結果を残せば、ライバルを振り切って悲願の切符を手にしそうです。
SNS上でもこの代表争いは大きな話題を呼んでおり、「日本代表になる方が金メダルを獲るより難しいのではないか」といったファンの熱い声が溢れています。世界トップクラスの選手同士が国内でしのぎを削る姿に、多くの人々が胸を熱くしているようです。
また、男子100キロ超級の原沢久喜選手も、2019年の世界選手権で準優勝を飾るなど安定した強さを見せ、代表の座を射程圏内に捉えています。重量級ならではの迫力ある攻防と、混戦を抜け出そうとする執念の戦いからは一瞬たりとも目が離せません。
今回の欧州遠征では、階級によって日本が誇る「2強」が同じ大会に派遣され、直接対決が実現する可能性も秘めています。まさに1つのミスも許されない極限のプレッシャーの中で、選手たちがどのようなドラマを見せてくれるのか期待が高まります。
ここで専門用語の「グランドスラム」について解説しておきます。これは国際柔道連盟が主催する、世界選手権やマスターズに次ぐ格付けの高い国際大会のことです。世界中のトップランカーが集結するため、五輪を占う上で最重要の大会と位置づけられています。
編集部としては、この過酷な選考システムこそが日本柔道の強さを支える源泉であると感じます。実績だけでなく「いま最も強い選手」を選ぶ姿勢はシビアですが、だからこそ私たちは彼らの背中を全力で押し、本番での金メダルラッシュを期待したくなるのです。
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