賃貸住宅市場に、これまでの常識を覆す画期的な商品が登場して大きな注目を集めています。大東建託株式会社が開発した「フォルターブ」は、木質の豊かな風合いを最大限に活かしたハイグレードな賃貸アパートです。2019年10月1日の発売以来、1億円を超える高価格帯でありながら、早くも多くの問い合わせが殺到しています。これまでの鉄筋コンクリート造、いわゆるRC造の建物とは一線を画す新しい住まいの形として、業界内でも熱い視線が注がれている最中なのです。
このフォルターブの最大の秘密は、最先端の建築技術である「CLTパネル」を採用している点にあります。CLTとは「直交集成板」とも呼ばれる木質材料の一種です。これは、ひき板の繊維方向が互いに直角に交わるように積み重ねて接着した大判のパネルを指します。驚くべきことに、この素材は金属よりも軽量でありながら、コンクリートに匹敵する極めて高い強度を誇るのです。この優れた特性が、都市部でも需要の高い4階建てという高層の木造賃貸住宅の実現を可能にしました。
SNS上でもこの革新的な住まいに対する反響は大きく、「木ならではの温もりと重厚感があって高級ホテルのようだ」「木造の4階建てなんて技術の進歩が凄すぎる」といった驚きと期待の声が多数寄せられています。さらに、持続可能な社会を目指すトレンドとも合致しているため、環境意識の高い若者からも支持を得ている状況です。技術開発課の大久保孝洋課長は、材料加工の単一化や事前の作り置きができるため、生産効率を劇的に向上させられると、その手応えを力強く語っています。
オーナーや建築主にとって何より魅力的なのが、劇的な工期の短縮と人件費の削減をもたらすメリットでしょう。一般的なRC造の物件を建築する場合、通常は8ヶ月ほどの期間を要します。しかし、この最新の工法を駆使すれば、なんと半分の4ヶ月ほどへと期間を縮めることが可能なのです。工事期間が短くなるということは、それだけ早く入居者の募集を開始して家賃収入を得られることを意味するため、投資効率の観点からも非常に優れていると考えられます。
現在は発売直後ということもあり、確定した契約数自体は2件にとどまっています。しかしながら、すでに金融機関による融資の審査結果を待っている状態の見込み客が40人ほど控えているのです。この推移を見れば、年間で100棟を掲げる強気な販売目標を大幅に上回ることは、ほぼ確実な情勢と言えます。現在は単身者を主なターゲットとした1Kや1DKの間取りで構成されており、都市部でスタイリッシュに暮らしたい若者のニーズを完璧に捉えている印象です。
筆者の視点としても、このCLTを活用した賃貸住宅は、今後の日本の建築業界におけるゲームチェンジャーになると確信しています。日本は豊かな森林資源を持ちながらも、それを建築に活かしきれていない課題がありましたが、フォルターブはその解決策を提示しました。今後は別の物件開発も進められ、CLTを用いた賃貸アパートのシリーズ化に注力していく方針とのことで、この木造建築のイノベーションから今後も目が離せません。
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