世界中の指導者や経済界のトップが一堂に会する歴史的な国際会議が、まもなく幕を開けます。世界経済フォーラム(WEF)は2020年01月14日、アメリカのドナルド・トランプ大統領がスイスのダボスで2020年01月21日から開催される年次総会、通称「ダボス会議」に参加すると公式にアナウンスしました。トランプ大統領の同会議への出席は、2018年01月以来、実に2年ぶりのこととなります。
今回のダボス会議は、記念すべき50回目の節目を迎える重要な節目となります。アメリカからはトランプ大統領だけでなく、スティーブン・ムニューシン財務長官をはじめとする主要な経済閣僚たちも大挙して現地へ同行する予定です。これほどの強力な布陣で臨む背景には、現在の国際社会が抱える極めて複雑で深刻な課題に対して、アメリカが自国の主導権を強力にアピールしたいという思惑が透けて見えています。
ネットやSNS上でもこの電撃的なニュースは瞬く間に拡散され、大きなトレンドとなっています。「前回の出席時よりもさらに世界情勢が緊迫している中で、一体何を語るのか」「トランプ節が炸裂して市場が乱高下するのではないか」といった、期待と不安が入り混じった投稿が相次いでおり、世界中のビジネスパーソンや個人投資家たちがその一挙手一投足に熱い視線を注いでいる状況です。
特に今回の注目点は、激化するイランとの対立関係や、依然として先行きが不透明な米中貿易摩擦について、大統領がどのようなメッセージを打ち出すかという点に尽きるでしょう。貿易摩擦とは、国同士が関税を掛け合うなどして自国の利益を守ろうとする小競り合いのことで、これが長期化すると世界全体の景気を冷え込ませる危険性を孕んでいます。大統領の発言一つで世界の株価や経済が大きく揺れ動くことは間違いありません。
直前で潰えた対話の機会とこれからの国際情勢
一方で、期待されていた大きなドラマは一歩手前で幻となってしまいました。当初は出席を予定していたイランのムハンマド・ジャヴァード・ザリフ外相が、急遽このダボス会議への参加をキャンセルしたのです。現在イラン国内では激しい反政府デモが巻き起こっており、その対応に追われるイラン政府は、今回の会議に代表団自体を派遣しない方針を固めた模様です。
これにより、世界が淡い期待を寄せていたダボスでの「米イラン直接対話」のチャンスは完全に消滅してしまいました。このすれ違いの展開に対してSNS上では、「せめて対話の糸口だけでも見つかれば良かったのに残念だ」「これでさらに中東の緊張感が高まってしまうのではないか」といった落胆や危惧の声が目立っています。対話の席が失われた今、トランプ大統領がイランに対してどのような強硬姿勢を見せるのかが次の焦点です。
私は編集者として、今回のトランプ大統領のダボス会議復帰は、自らの「アメリカ・ファースト(米国第一主義)」を再び国際舞台で誇示するための絶好のステージになると考えています。多国間の協調を重視するダボス会議の理念とは本質的に相容れないはずのトランプ氏が、あえてこの50回目の記念大会に乗り込む意味は極めて大きいです。孤立を恐れず、むしろ世界を揺さぶることで有利なディールを引き出そうとする思惑が感じられます。
国際社会のパワーバランスが大きく崩れかけている今だからこそ、一国のリーダーの発言に盲従するのではなく、私たち自身が国際経済のニュースを主体的に読み解く姿勢が求められているのではないでしょうか。2020年01月21日から始まるこのダボス会議から発信される言葉は、私たちの日常や経済活動にも直結するはずです。これからの1週間、スイスから届けられる速報から決して目が離せません。
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