製造業の未来を大きく変える存在として、いま「協働ロボット」が世界中から熱い視線を浴びています。ファナックや安川電機といった国内の巨頭が相次いで市場へ参入し、業界全体がかつてない盛り上がりを見せる中、世界シェア首位をひた走るデンマークのユニバーサルロボット(UR)が次なる一手を打ち出しました。
2020年1月31日、URのユルゲン・ホン・ホレン社長は、これからの競争の軸はロボット単体の性能ではなく、導入後のサポートや他社製機器との連携力にあると力強く語りました。キヤノンの高度な画像認識システムや、シナノケンシ製の精密なロボットハンドなど、すでに世界中で200を超える周辺機器との連携を認証している同社は、まさに自動化のプラットフォームになろうとしています。
中小企業の救世主に!協働ロボットが選ばれる理由
協働ロボットとは、従来の大型産業用ロボットとは異なり、安全柵で隔離することなく人間のすぐ隣で一緒に作業ができる画期的なロボットのことです。SNSでも「これなら省スペースで導入できる」「現場の職人と並んで作業できるのはアツい」と、特に現場の環境改善を求める層から多くの共感の声が上がっています。
ホレン社長は、従来の産業用ロボットはプログラムが非常に複雑で、導入のハードルが高すぎたと指摘します。それに対して、柔軟に設置場所や作業内容を変えられる協働ロボットは、これまで自動化とは無縁だった場所でも大活躍しているのです。特に、安全柵を設置するゆとりがない中小企業にとって、既存の限られたスペースのまま国際競争に勝つための強力な武器となっています。
ハードからソフトへ!ユニバーサルロボットが描く10年後の姿
「これからの10年で、私たちはソフトウエアを基盤とする企業へと変貌を遂げるでしょう」とホレン社長は予言します。これまではロボットそのもののハードウエア開発に注力してきましたが、今後は顧客がどのような周辺機器を組み合わせて真の価値を生み出せるか、というサポート体制こそがビジネスの成否を分けると見ているのです。
ネット上では「周辺機器が多すぎてどれを選べばいいか分からない」という贅沢な悩みの声も聞かれますが、URはこれらをパッケージ化して提供することで、誰でも簡単に最新のイノベーションを享受できる環境を整えています。技術力で台頭する中国勢に対しても、製品の頑丈さや信頼性で圧倒的なアドバンテージを保っていると自信を覗かせます。
人間の創造性とロボットの融合がもたらすモノづくりの新時代
日本メーカーの参入についても「市場が拡大している証拠であり、健全なルールのもとで価値を競い合える良いライバル」と歓迎する姿勢を示しました。URが目指すのは、あらゆる機器がインターネットにつながる「IoT(モノのインターネット)」の仕組みをもっとシンプルにし、顧客のシステム全体をURのブランドカラーである「ライトブルー」に染め上げることです。
筆者は、この戦略こそがこれからの製造業の標準になると確信しています。製品のトレンドが激しく移り変わる現代において、工場を完全無人にすることは現実的ではありません。状況に応じて柔軟に動ける人間の「創造性」と、ロボットの「正確さ」が融合して初めて、真に強いモノづくりが実現します。人間が主役であり続ける現場を支えるURの挑戦から、今後も目が離せません。
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