四国財務局徳島財務事務所が2020年1月31日に発表した最新の景気判断において、徳島県内企業の生産活動が2017年7月以来、実に2年半ぶりに下方修正されました。これは地元の経済にとって見過ごせないニュースです。
この引き下げの背景には、薬価改定を控えた医薬品メーカーによる生産調整があります。薬価改定とは、国が定める医療用医薬品の公定価格を見直す制度のことです。価格が下がる前に企業が動きを控えたことが影響しました。
さらに、中国市場での自動車販売の不振を受け、発光ダイオードであるLEDを中心とした自動車関連部品の生産も勢いを欠いています。四国4県の中で、今回生産活動の判断が引き下げられたのは徳島県だけという点も懸念材料です。
徳島財務事務所は、県内全体の総括判断を「緩やかに回復している」としつつも「一部に弱い動きがみられる」との文言を付け加えました。ネット上では「地元の雇用への影響が心配」など、行く末を不安視する声が上がっています。
しかし、決して暗いニュースばかりではありません。個人消費や雇用情勢、設備投資といった基盤は引き続き回復基調を維持しています。近藤哉財務課長は、これが景気の大きな転換点になるとはまだ判断していないと説明しました。
今後は、世界的に懸念が広がっている新型肺炎が個人消費に与える影響なども含めて、慎重に見守っていく必要があります。一過性の落ち込みで済むのか、それとも長期化するのか、経済の動向から目が離せない状況といえるでしょう。
四国全体は緩やかな回復を維持!消費増税の反動減も収束へ
一方で、四国全体の景気判断に目を向けると、四国財務局は「緩やかに回復している」という見解を維持しました。スーパーやコンビニでは飲食料品や冷凍食品の売り上げが堅調で、人々の消費行動は底堅さを見せています。
2019年10月に実施された消費増税による駆け込み需要の反動減について、安出克仁局長は「前年の水準に戻りつつある」と語りました。新型車の予約が好調なことからも、増税による買い控えの影響は終わりを迎えつつあります。
また、香川県などを中心に開催された瀬戸内国際芸術祭2019の効果が続いており、観光業が好調に推移している点は明るい材料です。その一方で、記録的な暖冬の影響により、冬物衣料や暖房器具の動きが鈍いという課題も残ります。
今回の発表を受け、SNSでは「観光が盛り上がっているのは嬉しい」「暖冬だと買い物の中身が変わる」といった身近な経済の変化に敏感に反応する声が目立ちました。局所的な弱さはあるものの、四国の地力は維持されています。
地方経済が持続的に成長するためには、主要産業の安定と観光のような外部エネルギーの取り込みが不可欠です。徳島の製造業が早期に回復し、四国全体が再び力強い足取りを取り戻すことを大いに期待したいところです。
コメント