2020年1月31日、暖房機器メーカーとして知られるコロナは、2020年3月期の連結純利益が前の期比で60%減となる5億円に沈む見通しであることを明らかにしました。当初掲げていた12億円という利益目標は、大幅な下方修正を余儀なくされています。売上高についても、従来の予想である854億円から引き下げ、最終的には6%減の784億円となる公算が高まっています。今回の業績不振の主因は、何と言っても記録的な暖冬と少雪の影響です。冬の主力商品である暖房機器の販売が、気温の高さによって大きく伸び悩んだことが痛手となりました。
暖冬と消費増税のダブルパンチが直撃
同日に開示された2019年4月から12月までの四半期決算においても、売上高は前年同期比3%減の666億円、純利益は25%減の17億円と苦しい数字が並びました。特に12月以降、本格的な寒さが到来しなかったことは、ストーブ市場にとって致命的だったと言えるでしょう。加えて、寒冷地向けの大型石油ストーブでは、2019年10月に実施された消費増税による買い控えの影響が色濃く出ました。生活必需品とはいえ、高額な家電製品は家計の財布の紐が固くなると真っ先に影響を受けやすい側面があるため、非常に悩ましい事態です。
SNS上でも「この暖冬ではストーブが売れないのも納得」「増税後の買い控えに加え、気候まで味方しなかったか」といった、厳しい環境を察する声が多くあがっています。ビジネスにおいて、天候という不可抗力は予測が困難ですが、これほどまでに経営を直撃するとは、やはりメーカーにとって気候変動は経営リスクそのものです。
一方で、光も差し込んでいます。住宅設備機器の一部である高効率給湯器「エコキュート」は、依然として好調な推移を見せています。これは、電力消費を抑える「ゼロエネルギーハウス(ZEH)」という住宅形態の普及による恩恵です。ZEHとは、断熱性能を高め、省エネ設備を導入することで、年間の一次エネルギー消費量を正味ゼロにする住宅を指します。環境意識の高まりとともに、こうした未来志向の設備への需要が底堅いことは、今後のコロナの戦略において大きな希望となるはずです。
結局のところ、暖房機器という季節商材への依存度をどう変えていくか、という課題が浮き彫りになったと言えます。暖冬が「異常」ではなく「日常」になりつつある今、エコキュートのような安定成長が見込める住宅関連事業の拡大こそが、同社の未来を切り拓く鍵となるのではないでしょうか。厳しい現実を直視しつつも、次の成長戦略をいかに迅速に打ち出せるか、今後の動向を注意深く見守りたいところです。
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