建設業界と聞くと、どのようなイメージをお持ちでしょうか。厳しい上下関係や堅苦しいスーツ、あるいは作業着を連想される方が多いかもしれません。しかし、2020年2月3日現在、この業界に大きな変革の波が押し寄せています。西松建設が2020年1月から、現場作業以外の場面において社員の服装を原則自由化したことは、まさにその象徴と言えるでしょう。
これは単なるおしゃれの話ではありません。服装を自由にすることで「社員が自律的に考え、新しい価値を生み出す」という企業文化の醸成を目指しているのです。SNS上でも「建設業界でこれは画期的」「オフィスに活気が出そう」といった好意的な反響が多く見られます。私自身、柔軟な社風こそが若手や異業種からの多様な人材を惹きつける鍵になると強く感じています。
待遇改善を超えた「働き方」の差別化
近年の建設業界は、震災復興や大規模イベントの特需により好況が続いてきました。しかし一方で、バブル崩壊後の採用抑制が響き、働き盛りの世代が不足するといういびつな年齢構成という課題を抱えています。各社は賃上げや初任給の引き上げ、さらには日本建設業連合会を中心とした残業削減など、必死に待遇改善に取り組んできました。
ただ、賃金や残業時間といった条件面での改善は、どうしても競合他社と横並びになりがちです。そこで企業各社が知恵を絞っているのが、今回のような「+αの施策」です。高砂熱学工業が2019年11月からオフィスカジュアルを導入したり、鉄建がコアタイムのないフレックス制度を採用したりと、その動きは加速しています。
ちなみに、ここで言うフレックス制度とは、始業・終業時刻を社員が自分で決められる仕組みのことです。コアタイムなしであれば、より一層ワークライフバランスを整えやすくなりますよね。東急建設が取り入れたテレワークも同様で、場所に縛られない働き方は、もはやIT企業だけの特権ではありません。
これらの一連の取り組みは、伝統的な業界の枠組みを壊し、誰もが働きやすい環境を作ろうという熱意の表れでしょう。形式的なルールよりも、個々の能力を最大限に引き出す環境作りこそが、これからの企業競争力の源泉になるのではないでしょうか。建設業界の未来が、以前よりもずっと明るく魅力的なものへと進化し始めていると確信しています。
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