組織率低下に立ち向かう連合、若者・外国人の声を力に―新たな「働く仲間」との連帯戦略

日本最大の労働組合のナショナルセンターである「連合」が、今、大きな転換期を迎えています。2020年2月3日、都内で開催された春季労使交渉の決起集会において、これまでの枠組みを大きく超える試みが行われました。いつもの産別労組が中心となる会場とは別に、ギグワーカーや外国人労働者、若者たちが集うサブ会場が初めて設けられたのです。これは、既存の組織力だけではもはやカバーしきれない、多様化する働き手たちの声をすくい上げようとする、連合の強い危機感の表れと言えるでしょう。

ギグワーカーとは、インターネットを通じた単発の仕事に従事する働き方を指しますが、彼らは個人事業主として扱われることが多く、労働基準法で守られにくいという課題を抱えています。実際にこの会場で、ウーバーイーツの配達員の方が「トラブルが起きても自己責任で処理されてしまう」と窮状を訴えました。また、高校生からは「学生というだけで時給が低く抑えられている」といった不満が飛び出し、外国人労働者からは日本独自の残業文化への疑問が投げかけられました。これらの切実な生の声を聞いた連合幹部たちは、これまでの活動の力不足を率直に認め、多様性への理解不足を痛感したようです。

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組織率低下という現実と、高まる「連合不要論」への警戒

SNS上でもこの動きに対しては多くの関心が寄せられています。「ようやく時代に即した動きになった」「これまでの組合活動は既得権益を守るだけのように見えていたが、変わろうとしているのなら応援したい」といった期待の声がある一方で、「現場の不満を吸い上げて、具体的にどう法律を変えていくのかが問われている」と、その実効性を厳しく見定める冷静な意見も目立ちます。まさに、連合の真価が今、試されていると言えるのではないでしょうか。

連合がこうした新たな連携を急ぐ背景には、組織率の低下という厳然たる数字があります。厚生労働省の調査によると、2019年6月時点での推定組織率は16.7%まで落ち込んでおり、連合結成当初の約26%と比較すると、その減少ぶりは明白です。また、経団連も「横並びの労使交渉は見直すべきだ」として、集団的な交渉から、企業ごとの個別交渉へシフトする意向を示しています。かつての「春闘」が持つ求心力は弱まり、労働組合そのものの存在意義が揺らぎ始めているのです。

個人的には、労働組合はあくまで「運動体」であるべきだと考えます。単に悩みを聞くだけの場に終わらせてはなりません。今回の集会で、JAMの安河内賢弘会長が語った通り、一つひとつの課題を具体的な成果として実現していくことが、何よりも重要です。多様な働き手が共存する現代において、労働組合が真の代表者として機能できるかどうか。連合がこの先、従来の組織の論理を脱ぎ捨て、真に「すべての働く人」のセーフティーネットとなれるかどうかが、日本の労働環境の未来を大きく左右するはずです。

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