カジノを含む統合型リゾート(IR)の誘致に向け、大阪府と大阪市が取り組んでいる事業者選考がいよいよ佳境を迎えています。2020年2月14日の参加登録期限を控え、自治体関係者の緊張感は日増しに高まっていることでしょう。IRとはホテルや国際会議場、カジノ施設などを一体化させた大型集客施設のことですが、その誘致を巡る各社の動きからは、日本市場への熱い視線と、戦略的な迷いが透けて見えます。
2019年9月の時点では、3つの有力事業者が大阪への参入に意欲を示していました。しかし、同年8月に横浜市が誘致を表明して以降、風向きは大きく変化しています。事業者の中には「複数都市の公募に同時に参加するのは戦略的に不可能」と明言する声もあり、大阪と横浜、どちらに注力するかという究極の選択を迫られている状況なのです。
各社の戦略と揺れる大阪への本気度
特に注目すべきは、ゲンティン・シンガポールとギャラクシー・エンターテインメントの動きです。ゲンティンのタン・ヒーテック社長は2020年1月29日に横浜で開催されたIR見本市で、横浜への熱烈なラブコールを送りました。一方で大阪への関与については、期限ぎりぎりまで慎重に検討する姿勢を崩していません。SNS上でも「大阪か横浜か、結論が読めない」「本命はどこなのか」といった困惑と期待が入り混じった声が上がっています。
ギャラクシー側も同様に、最終的には1都市に絞る意向を示唆しており、大阪か横浜かという選択が事業者にとっての大きな分かれ道となっています。これに対し、米MGMリゾーツ・インターナショナルとオリックスの共同グループは、一貫して「大阪オンリー」の姿勢を貫いています。彼らは関西企業との強固な連携をアピールしており、この対照的な戦略が今後の行方を左右することになるはずです。
大阪IRが抱える課題と今後の展望
大阪側には、夢洲(ゆめしま)へのアクセス面や、万博との工期重複といった課題が根強く残っています。事業者からは「市場規模が東京や横浜に及ばない」との厳しい指摘も聞こえてきます。自治体側としては、複数の事業者が競い合うことで提案の質が高まることを期待しており、1社のみの参加による「出来レース」を強く懸念している状況です。
個人的には、IRがもたらす経済波及効果には大きな期待を寄せていますが、やはり透明性や公正性の確保が大前提です。贈収賄事件などで世間の視線が厳しくなる中、事業者には誠実な姿勢が求められます。2月14日、果たして何社が正式に登録を行うのか。大阪の未来を占う非常に重要なターニングポイントとして、私たちはその結末を注視する必要があります。
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