2020年1月29日現在、中国を中心に感染が拡大している新型肺炎の余波が、日本の製造業にも色濃く影を落としています。ホンダは、中国に構える二輪車工場の操業を、当初の予定から後ろ倒しすることを決定しました。天津市と江蘇省太倉市にあるふたつの拠点は、2月9日まで稼働を停止する見通しです。
本来であれば、1月下旬から始まった春節(しゅんせつ)、いわゆる中国の旧正月休みを終え、2月初旬には生産ラインを再開させる計画でした。しかし、新型肺炎の事態を重く見た中国政府が春節休暇の延長を指示し、上海市などの自治体が企業に対して休業期間の延長を通知したことを受け、ホンダもこれに追随する形となりました。
二輪事業への影響と今後の懸念
今回、操業再開が見送られた天津市の工場は年間35万台、江蘇省太倉市の工場は50万台もの生産能力を誇り、主に中国国内向けの製品を製造しています。さらに、上海市に置かれている二輪事業を統括する本部機能についても、営業再開が2月10日まで延期されることになりました。
このニュースを受け、SNS上では「物流やサプライチェーンへの影響が心配」「現地の従業員の健康が最優先されるべき」といった懸念の声が相次いでいます。企業の経済活動以上に、感染の沈静化を求める切実な願いが多くの人々に共有されているようです。
私としても、今回の決定は企業としての社会的責任を全うする上で、避けられない決断だったと捉えています。特にホンダは、感染が拡大している武漢市に四輪車の生産工場を3か所も保有しているため、今後の事態の推移によっては、さらに広範な影響が出る可能性を否定できないでしょう。
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